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北海道の鉄道とか写真の話題など、、、日々の徒然を独り言のように細々と発信してみるブログ。小説作品執筆中。
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久しぶりのブログ更新となります。


つぶやくばかりでなくたまには更新しようと思います。




先日、性懲りもなく近所のリサイクルショップのジャンク箱から救出してきたブツを紹介します。

昔懐かしペンタックスのマニュアルフォーカス一眼レフです。

標準レンズ付き2k円でした。





ペンタックスMV1という機種で昭和54年発売です。

なにげに自分より年上ですね、、

絞り優先AEオンリーの最廉価品でシャッタースピードの設定が一切できない完全お手軽カメラです。

自分的初めて手にした一眼レフカメラが同年代のMEスーパーでしたが、それに比べてMV1は中古市場で人気のない機種です。

でもこの手にした個体はどうも未使用品だったようである点を除いて程度は極上でした。

新品開封時の保護シートがまだ付いた状態で使用された形跡がほとんどありません。

昭和50年台に作られてから21世紀のデジタル時代にいたるまで殆どフィルムも入れてもらえなかったかも知れない哀れな個体です。

このまま使われないままゴミにされそうなところを辛うじて拾ってもらえた個体ですからどこかで有効活用してあげたいものですね。

程度極上のデットストックでありながら問題のある点とは匂いです。

リサイクルショップ特有の香料のキツイ洗剤で拭かれたのか車の芳香剤のような匂いが鼻につきます。

普通にファインダーを覗いて構えるとモワっときますからたまったものではありません。

アルカリ電解水とバイオ洗剤で繰り返し拭き拭きしてますがまだ残り香があります。

そのうち匂いが発散して消えて無くなることを期待しています。

今回お目当てだったのは融通の聞かない匂うボディではなく付いていたレンズの方です。

SMC-M50mmF2という何の変哲もなさそうな標準レンズです。

F2という開放値からも判るように標準レンズとしても最も廉価な製品です。

それでも他のF1.7やF1.4などの同じ50mm前後の標準レンスとは違った特徴のあるレンズです。

5群6枚以上の変形ダブルガウスタイプから1枚レンズを減らすことでコストダウンを図ったクセノターと呼ばれる構成です。

歴代のペンタックスレンズのレパートリーではこの50mmF2の他は100mmF2.8の二種類しかありません。

コストダウンを図っていながら解像度が高いことが特徴でデジタルで使用した場合は特に鮮明な画質を出すと巷で云われているレンズ構成です。

参考程度ですが以下にデジタルで撮影したサンプルを掲載します。




サイズの小さい画像ですがウィスキーの酒瓶を写すとこんな感じでした。

色乗りもよくて立体感のある描画です。

F2.8まで絞っていますがボケ味もまあまあ悪くありません。





同じ画像からの拡大切り出し画像です。

ラベルの質感描写もいい感じです。

旧式デジタル一眼レフの ISO400撮って出し画像ですがノイズも余り目立ちません。








左のラベル部分の更なる拡大切り出しです。


ここまで拡大すると画質の荒れも見え隠れしますが、ラベルの金縁文字の立体感や細かな表記まで鮮明に写し出されています。


クセノターの評判はそれなりに事実だったようです。





ちなみに酒瓶集めるのが好きなだけで中身は殆どたしなむ程度も飲めません、、。

なんかお酒の持っている雰囲気が好きなんですよね。

レンズごとの描写の違いによる微妙な味わいにも似ていなくもない感じがします。

今回手にしたクセノターもしっかりとした解像感が好感を持てるレンズです。

ただピント面のキレ立つような解像力や微妙な空気感まで見せる細やかな描写力までは備えていないようです。

同じ解像度優先の描写力なら同年代に発売されていたリコーのリケノン50mmF2の方が準銘レンズ指定を受けているほど有名です。

こちらは正統派の変形ダブルガウス標準レンズですがピント面がカミソリで切ったように細く繊細でありながらボケ味は絞り枚数が少ないこともあって硬く凡庸です。

なだらかなボケ味と解像度のバランスを採るならクセノターの方が向いているような感じがします。

デジタルでもストレートでしっかりとした描写力を備えたクセノターことSMC-M50mmF2を持ちだして撮影散歩に出かけられるのはまだもう少し余裕が出来てからになりそうです。






追記)
ボディーの方は未使用品で匂うこと以外は極上でしたがレンズの方はどういったわけか曇りっぽくて程度下の状態でした。軽く分解してチェックすると前群後ろの絞り面に一箇所カビが生えていて厄介なことに内側から滲んだ曇りが広がっていました。このままではとても本来の高解像度は期待できませんからすぐに前群レンズエレメントの分解にとりかかりました。カニ目を回して第一レンズをはすずと直ぐに第二レンズのカニ目が現れてそれも外して後ろの留めリングも素手で回して第三レンズも取り出しました。一番曇りがひどそうに見えた第三レンズはクリーナー液とエタノールで拭いただけでキレイになり剥がれかかった黒縁取りをマジックで簡単補修して仕上げました。曲率の高そうな第二レンズが曲者で普通に磨いても油汚れが付いたようになってキレイになりません。いくら繰り返してもキレイにならないので超音波洗浄機にメガネクリーナーと合わせて放り込みました。無事キレイになって水分をよく切ってクリーナーで仕上げました。そこまでひどくなかった第一レンズも念のため超音波洗浄にかけて同じように仕上げました。前群レンズユニットを慎重に組み立てなおして完成です。後群2枚の状態は良好で表面をクリーニングしただけで完了です。分解する時に気づいたのですがレンズエレメントの締めつけ加減が弱く簡単に分解できたことから以前に一度他の人の手で分解清掃されたことがうかがえます。その時におそらくガラスクリーナーのような油性の強い洗剤を使ったことで清掃後組み立ててから残った成分が内側で揮発して内側の曇りになったのではないかと推測します。その時に付いたのか自分の荒っぽい拭き方で付いたのか分かりませんが細かな拭き傷も強い光にあてるとけっこう目立ちます。それでも通常の撮影においては何ら影響の出ないところまで回復できたので結果往来とします。レンズ各部の締め付け加減を調整し直して完成です。この時ネジ山を潰してしまうような馬鹿力は厳禁ですが締め付け具合が弱すぎると画質に微妙な影響が出ます。後群ユニットは比較的しっかりと締め付けた上で前群ユニット内は空気の膨張のことも考えてほんの僅かだけ遊びを残してユニット全体を締め付けるときは最後に1割弱の余裕を残すことがコツです。あとは素人手仕事なので100%の正確な精度は期待しないことです。それでもレンズどうしのベストな位置関係を意識しながら調節することで素人手仕事でも何とかそこに近づけることは出来る気がします。一枚目の撮影はSMC-M28mmF2.8。


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プロフィール
HN:
鈍行翼
年齢:
41
性別:
男性
誕生日:
1982/05/07
職業:
エア作家/にわか写真家
趣味:
鉄道と写真ともろもろ・・・
自己紹介:
バセドウ病罹患者(勝手に寛解中)。

発病から10年以上経ちましたがようやく沈静化へ向かいつつある今日この頃。同時に人生の在り方を模索し続け小説という創作物に結晶化することを日々の生業とする。写真撮影は豊かな創造性とニュアンスの源泉です。

写真撮影の友:PENTAX K10Dと愉快なオールドレンズたち。
コンパクトはRICOH GX-8、R10、ケータイカメラCA006
フィルムカメラはPENTAX SPF、RICOH R1s、GR1s

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