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今日は映画20世紀少年の第二部を見てきました、ひさしぶりに映画館で映画を見ましたがとても楽しかったです。第一部はテレビで見たのですが良く出来た映画ですね、原作の漫画はまったく見たことないのですが(漫画そのものをもう何年も読んでいない・・・)作品のスケール感とか、テンポやリズム感の速さなど実にハリウッド的です。それもここ数年来繰り返されてきたよくあるハリウッドチックな亜流作品ではなく、日本映画の風土を活かしながらハリウッド的スケール感で映画を作ることを完全に消化したような完成度の高い作品に仕上がっていると思います。
作品の内容は見てのお楽しみなのでここでは詳しく触れませんが、作品世界の設定はある意味見事だと思います。かつての90年代にオウム真理教が毒ガステロを起こして世間を震撼させましたが、その事件と前後して教団は選挙に出馬し政界に進出しようとしていました。時代が進んで2001年にはあの911テロがイスラム原理主義勢力によって引き起こされました、それからアメリカの対テロ戦争による力の正義が一時世界をそれ一色に塗りつぶしてしまったことは記憶に新しいところです。
たぶん、原作者はこれら近年実際に起こった事件から着想を得て、それらをつなぎ合わせてあの"ともだち"教団を設定したのでしょうね。カルト教団が現実よりもずっと大規模で悲惨なテロを起こし、それを緻密な計画に基づいて一部の勢力(主人公たち)に無実の罪を着せてしまう。それを足がかりにまんまと国民を騙して国を乗っ取り北朝鮮のような独裁者崇拝国家を完成させる、さらに宗教的終末思想を煽って世界中を牛耳ってしまうという筋書きです。
いっけん荒唐無稽な筋書きですが、実際にテロを起こしたカルト集団や原理主義勢力がもっと知的にかつ高度に組織化されていてさらに大胆な行動にでていたらという想定しうる最悪のシナリオに基づいて娯楽作品化したという感じです。もうひとつ注目すべきは、それら捻じ曲がったカルトイズムを生み出した土壌として1970年の万博を持ってきた鋭いセンスです。あの当時の科学万能、科学の進歩によって人類に不可能は無くなったというような高揚感が、その危うさとチープさも含めてそっくり後年のカルトイズムに引き継がれているという流れが作品であますところなく表現されています。それは誰もが信じて疑わなかった右肩上がりの万能神話とこれまでの時代そのものが一種のカルトイズムだったという皮肉なメッセージとして受け取れなくもありません。
そういう時代の中で良くも悪くも、少年、青年、中年と一貫して生きてきた主人公、20世紀少年たちが世紀を超えたモンスターとこれからどう戦っていくか、また作品中にちりばめられた数多くの謎がどのように結実して解き明かされるのかが見所ですね。第二部は第一部から最終章へのつなぎの物語ですから若干退屈で物足りないところは否めないですが、それゆえに今年の夏に公開される最終章への期待は高まります、今から映画館に見に行くのが楽しみです。
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発病から10年以上経ちましたがようやく沈静化へ向かいつつある今日この頃。同時に人生の在り方を模索し続け小説という創作物に結晶化することを日々の生業とする。写真撮影は豊かな創造性とニュアンスの源泉です。
写真撮影の友:PENTAX K10Dと愉快なオールドレンズたち。
コンパクトはRICOH GX-8、R10、ケータイカメラCA006
フィルムカメラはPENTAX SPF、RICOH R1s、GR1s
「目指す場所があるからいつだって頑張れる!」