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北海道の鉄道とか写真の話題など、、、日々の徒然を独り言のように細々と発信してみるブログ。小説作品執筆中。
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今日の朝刊の記事でもニューヨークで発生した民衆による抗議デモは長期化し全米に拡大するだろうということが書かれていましたが、その記事に書かれていた背景も含めて綴ってみようと思います。


これらには先進国における深刻な若者の雇用難と昨年から起こっている”アラブの春”的な大衆民主化運動がネットを通じて結びついているという背景があります。


アラブの民主化運動は比較的貧しい発展途上国における独裁政権の打倒という命題があって、意見すると裕福な先進国の若者の境遇とは結びつかない気がします。


ところが、今日の新聞でも書かれていたことですが、世界一の先進国であるはずのアメリカ合衆国ではここ10年の間に極端な富の偏在化が進み、最新の統計では全人口におけるわずか1%にも満たない数の人たちが全収入の25%を得て全資産の40%を所有しているという驚くべき結果になっています。


そういった富の偏在化が急速に進む中で、社会の中で主要な多数派を占めていた中産所得階級の脱落現象が起こり、さらに低賃金労働の増加によって貧困層が飛躍的に増加し続けています。


そうした状況を背景に犯罪やホームレスの数も増加しているのですが、アメリカでは路上で生活することが違法である州や街が多く、やむを得ず路上生活をしている人で何も悪いことをしていないにも関わらず逮捕され投獄されるという悲劇も続出しています。


こういった現状にアメリカの一般大衆の我慢も限界に達したことによって起きているのが今回のウォール街における長期デモですが、リーマンショック以降、政府の莫大な税金投入によって支えられているにも関わらず法外な高収入を得続ける巨大金融会社の幹部が批判の矢面に立たされるのも頷けることです。


デモの参加者からはリンカーンの有名な言葉をもじって「1%の1%のための1%による政治」と揶揄する発言が繰り返されていたそうですが、これは民主主義国家において非常に危機的な状況を招いてしまったことを言い当てた発言です。国民の主要層が経済的に脱落したことによって、残った特権身分の人たちにとって都合の良い候補ばかりが政治家になって、経済界も牛耳り、政治も行政もそういった身分の人たちの思うままになるようになってしまったのです。


一億総中流階級と言われた日本では少し事情が異なるように思えますが、アメリカにおける経済特権階級身分を霞ヶ関の官僚やその意をくむ政治家、特定の利権を有する業界企業、公共事業による地方利権と政治家の選挙区、原子力村とエネルギー業界による大手マスコミとの癒着などと置き換えれば同じ病巣の構図であることがうかがえます。


今、世界中の特権階級身分者が所有し膨らませ続けてきた資産のバブルが各国の財政崩壊危機と共にはじけ飛ぼうとしています。


それは社会経済の実体をなす主要大衆の生活と経済力を犠牲にして見捨て続けた結果によって起こることで当然の結果と言えるものです。


一般大衆の生活と労働をないがしろにしたうえで、どんなに市場でお金を回して増殖させ続けてもそれは錬金術に過ぎず、いずれそのお金は泡として消えていくのです。


その時、ぼくたちが持っているなけなしの現金資産も一緒に消えて無くなってしまうことは避けられない事態ですが、上記のような特権身分や権力を有してきた人たちが被る損害の方がもはや比較にならぬほど大きなものでしょうから甘んじて受けて耐えるしかありません。


いったん世界中がどん底まで落ち込んで、今度はもう少しマシな世の中を築くために、そこから一つ一つやり直していくほか道は無いのです。

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HN:
鈍行翼
年齢:
42
性別:
男性
誕生日:
1982/05/07
職業:
エア作家/にわか写真家
趣味:
鉄道と写真ともろもろ・・・
自己紹介:
バセドウ病罹患者(勝手に寛解中)。

発病から10年以上経ちましたがようやく沈静化へ向かいつつある今日この頃。同時に人生の在り方を模索し続け小説という創作物に結晶化することを日々の生業とする。写真撮影は豊かな創造性とニュアンスの源泉です。

写真撮影の友:PENTAX K10Dと愉快なオールドレンズたち。
コンパクトはRICOH GX-8、R10、ケータイカメラCA006
フィルムカメラはPENTAX SPF、RICOH R1s、GR1s

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