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北海道の鉄道とか写真の話題など、、、日々の徒然を独り言のように細々と発信してみるブログ。小説作品執筆中。
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今年一年をカメラ関係において振り返ってみると、デジタル一眼においては久しぶりの新製品ラッシュの充実した一年だったのではないでしょうか。

昨年から急速に普及し始めたミラーレス一眼も今年はソニーからNEXシリーズが発売されて早速ヒットを飛ばしています。

同じソニーから一眼レフのαシリーズの新エントリー機として発売されたα55、α33は、ミラーレス一眼をベースとして光学ファインダーとミラー駆動を大胆に省き、透過ミラーを用いて位相差AFセンサーへ分光することでミラーレス機におけるコントラストAFの遅さを克服するという全く新しいコンセプトの製品に仕上がっています。ミラー駆動が無くなった分、秒10コマ+AF追従という驚異的な連写性能を獲得しています。

唯一難点を言えば、電子ファインダーに付き物の表示と実際の時間的遅延は解決されていないことです。その点では光学ファインダーを搭載した従来の一眼レフに一歩譲ります。

世界シェアNo.1のキャノンからは定番のEOS二桁シリーズの新製品EOS60Dが発売されました。これまでよりもライトなボディにEOSシリーズでは初となるバリアングル液晶が目新しいですね。

ニコンからもほぼ完成形と言えるくらいにハイスペックな中級機D7000が発売されました。そのスペックもさることながら、これまで上位機種にしか付いてこなかった古いFマウントレンズ用の絞り連動機構が装備された点に注目しています。市場にあまた存在するニッコールレンズを思う存分に利用出来るのはちょっと羨ましいですね。

そしてペンタックスからはモンスター級の中判デジタル645Dを登場させたことが一番のトピックではないかと思います。

こうして大雑把に見渡してみても、どれも甲乙付けがたいほどの内容を持った製品ばかりでまさに百花絢爛、花満開といった面持ちですね。

スペックもかなり高い水準が当たり前になってきていますし、それらを代表する画素数も1,600万画素以上が主流となり、画質と高感度特性とのバランスを考えるとそろそろピークに近付いているような気がします。

少なくとも今後今以上の新製品が登場した時、すでに今の製品を持っていても極端に損をすることのない水準になってきていると思います。静止画性能はもはや完成の域に達しつつあるので、今後は動画機能がどこまで充実するかがポイントになってくると思います。


デジタル一眼は世界シェアで日本勢が未だ9割以上を占める”日本メーカー最後の牙城”と言われています。

衰退感著しい昨今の日本経済ですが、せめてカメラ産業くらいは日本のモノづくりはまだまだ健在であることを世界に示して欲しいですね。



201019-01b.jpg先月に発売されたペンタックスデジタル一眼レフシリーズのハイエンドk-5です。

一見すると前作k-7のマイナーチェンジにしか見えませんが、中身は一新され性能、画質共に大幅に進化しています。

k-7ゆずりの防塵防滴の金属製スモールボディは他にはない魅力です。






心臓部のセンサーはソニー製1,600万画素のCMOSセンサーでα55、D7000と同系統のものです。新型AFセンサーの搭載とメカ機構の改良で秒7コマの連射性能を有しています。ISO感度は拡張で51200まで達しノイズも大幅に削減されています。

個人的には連射は必要ないですが、好感度性能の向上は要注目です。特に前作のk-7では画質は良くても高感度では下位のk-xに及びませんでしたから尚更です。

k-5について一番驚いたのは画質の良さです。カタログやネット上で作例サンプルを見ていても、そのどれもが端正でありながら瑞々しい感じがする好ましい画質に仕上がっています。

個人的にはCMOSのタイトな発色よりも、ノイズが多くとも透明感のあるCCDの画質のほうが好きです。でも、このk-5の画質はCMOS機でありながらCCD機で愛機でもあるk10Dの瑞々しい画質を兼ね備えているように思えます。

これはソニー製センサーの素性が良いのはもちろん、その後の画像処理エンジンのアルゴリズムやノイズ除去回路、基板実装の工夫など無数の細かな調整を積み重ねて実現した画質だと思います。

ぼくは今使っているk10Dを可能なかぎり使い続けていきたいと思っていますが、もしこの先リタイアして交換することがあってもk-5の画質なら納得できます。


201013-03b.jpgもう一つ期待の新製品はこちら。


前作に続き怒涛のカラバリが話題となったエントリー一眼のk-rです。

基本は前作のk-xをベースとしていますが、デザインが上位機種を思わせる角張った造形になったことと、省略されていたAFインポーズの搭載、連射性能の向上や新型AFセンサーの搭載など基本性能が向上しています。




個人的には画素数が1,200万画素に据え置かれたことに好感が持てます。画素数が大きくなるほど、センサーサイズが同じ場合、一画素あたりの面積は小さくなり集光効率が落ちますからセンサー単体での高感度特性は低下します。

k-5とk-rの最高ISO感度を比較すると、前者がISO51200、後者がISO25600とスペック上では劣りますが、実際の高感度画質では状況によりk-rの方が上回っている可能性があります。最終的な好感度画質はセンサーの画素数や特性だけでなく、その後のノイズ低減回路や画像エンジンによる処理を経て決まりますから、実際に比較してみないと本当の優劣は分かりません。

k-rはカジュアルなカラバリ展開とは裏腹に、中級機に迫るほどのスペックを備えたエントリー一眼レフの完成形といえる本格的な製品に仕上がっています。

また、この機種だけの特徴としてあげられるのは単三電池の使用が可能だということです。さらに専用のリチウムイオンバッテリーとの2way使用に進化しましたので、単3電池の入手の容易性と専用バッテリーの大容量を両立することが出来るようになりました。


個人的には、今もし手に入れることが可能ならばk-5よりもk-rの方に魅力を感じます。たしかに視野率100%のファインダーと金属製防滴ボディは魅力的ですが、より軽量で取り回しが良く高感度特性も良いk-rの方がサブ機として魅力的です。

旧世代CCD機のK10Dでは画質面ではISO400までが許容範囲ですが、k-rではISO1600でも同等の画質が期待できます。夜間撮影や悪条件下の動体撮影においてこの差は大きですね、また暗い望遠ズームでも一段絞って撮影することが可能になり画質低下を抑えることが可能です。


カメラ本体2機種のほかDA35mmF2.4DA18-135mmF3.5-5.6WRというレンズも登場しました。

前者は実売で2万円強の低価格標準単焦点レンズでk-r本体に合わせて10種のカラーバリエーションが特徴です。レンズ設計はフィルム時代の高画質レンズとして評価されるFA35mmF2がベースで、非球面レンズを一枚使用することで収差が大幅に補正されているようです。

後者は最近各社から登場している凖高倍率標準ズームですが、このクラスでは他にない簡易防水使用や円形絞りの採用などペンタックスらしさが随所に盛り込まれています。作例を見るとクセのない描写で好感が持てます。

他社からは最高でさらに高倍率な270mmの標準ズームが発売されていますが、さすがにここまでくると特殊レンズによる補正の強さもあってか、それなりの画質ではあるものの自然な描写とは違っている印象を覚えます。その点、各社から出ている135mm前後の高倍率ズームは自然な画質と利便性のバランスが取れているように思います。


まあ、貧乏暇人なので贅沢なセカンドカメラや新製品レンズなんぞを買っている余裕なんか全然ないのですが(爆)、それでも久しぶりに興味深い新製品が出たので何となく嬉しいので紹介してみました~。

頼まれもしないのにペンタックスばかり勇んで紹介していますが、何がなんでもペンタックス信者かと言われるとそうでもありません。普通にキャノンやニコンのカメラも好きですし、それらを押しのけてでもペンタックスが一番だ!と言う気もありません。

ただ、ペンタックスは決して大きな企業ではないけれど、大手の製品に伍して渡れるような、かつ写真好きを唸らせる魅力的なカメラを作り続ける姿勢に他のメーカーにはない魅力を感じます。何よりも、価格に対して目に見えないところにまでコストをかけて満足度の高い製品を提供しようという姿勢には、典型的な日本企業らしさを感じます。

カメラ業界の中で、そういったメーカーの存在は決して小さなものではないと思います。競争による大企業主義だけでは、売れ筋の製品だけしか存在しなくなり市場における製品の多様性が失われます。そして、大企業のモノづくりは利益重視のコストダウンに偏りがちです、それは大きな組織と従業員数を維持するための宿命的な傾向でもあります。それに対して、中小メーカーが品質とコストパフォーマンスの高い製品を出し続けることで、大企業の行き過ぎた低コスト路線を牽制することになり、ひいては市場の健全性が保たれて消費者にとっては多種多様な中から良質な製品を選べる選択肢を得ることにつながります。



小理屈がましいうんちくはこの辺にしておきますが、とにかくペンタックスに限らず良質で個性的な製品を提供する日本中の中小メーカーを応援しています。

デジタル一眼市場は、そういった日本企業がしのぎを削ることで良質で個性的な製品が生み出され続ける最後の分野ではないかと思います。

中国、韓国、台湾など新興国メーカーは、低価格、高性能、デザインの3つを極めることで競争に打ち勝つことを追求していますが、他方で持つ人の立場にたった良心的な品質や創造性は日本製品には及ばないでしょう。

そういった日本人的良心によるモノづくりだけでは今は生き残れない時代なのが辛いところですが、何とかして日本のよき伝統が存続出来ることを願っています。




追記2011/4/30)
最近のデジカメはハイビジョン動画の撮影が当たり前になりつつありますが一つだけ大きな不満点があります。それは映像と並ぶ音声記録が不十分な点です。デジタル一眼に至っては大型センサーと豊富なレンズ群によって、家庭用ビデオカメラを大きく上回る高画質での動画記録が可能になりました。ところが映像とともに記録される音声については不十分な機種の方が多いことが玉にキズです。内蔵のモノラルマイクではとても高音質な音声記録は出来ません。音声のクォリティを上げるためには外部マイクの使用が一番ですが、そのための外部入力端子が省かれている機種がまだまだ多いのです。家庭用ビデオカメラの経験が長いキャノン、パナソニック、ソニーなどは外部入力端子を採用している機種が充実していますが、ニコン、ペンタックスなどの写真機専業メーカーの入門機種は省かれています。ペンタックスのエントリー一眼レフK-rはスチルカメラとしてはもはや全く隙の無い仕様ですが、動画用途としては外部音声入力が省かれていることがとても残念です。次期新製品にはラインレベル入力の切り替えもついた外部音声入力を搭載してほしいものです。

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プロフィール
HN:
鈍行翼
年齢:
42
性別:
男性
誕生日:
1982/05/07
職業:
エア作家/にわか写真家
趣味:
鉄道と写真ともろもろ・・・
自己紹介:
バセドウ病罹患者(勝手に寛解中)。

発病から10年以上経ちましたがようやく沈静化へ向かいつつある今日この頃。同時に人生の在り方を模索し続け小説という創作物に結晶化することを日々の生業とする。写真撮影は豊かな創造性とニュアンスの源泉です。

写真撮影の友:PENTAX K10Dと愉快なオールドレンズたち。
コンパクトはRICOH GX-8、R10、ケータイカメラCA006
フィルムカメラはPENTAX SPF、RICOH R1s、GR1s

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