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北海道の鉄道とか写真の話題など、、、日々の徒然を独り言のように細々と発信してみるブログ。小説作品執筆中。
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_IGP2333.jpg今年の大きな話題の一つに”King of Pop”ことマイケル・ジャクソンが急逝したことが上げられます。ぼくは彼とその音楽について、これまで特に意識したことがありませんでしたが、それでも彼が亡くなったと聞いたときはけっこう大きな衝撃を受けました。彼の音楽は好きとか嫌いとかではなく、日常のどこかで必ず耳にしている、例えるならぼくがこれまで生きてきた時代のBGMのようなものです。


彼が亡くなった事を機に彼の音楽を再び耳にする機会が増えました。改めてしっかり聞いてみると新鮮です。たしかに彼はその時代の音楽、リズム、音そのものを創造してきたのが実感できます。彼が自身の最後のステージと銘打った「This is It」のリハーサルを編集した映画も見に行きました。彼のアクティブなパフォーマンスから想像していたイメージと異なり、全体に静かで粛々とした流れで、それでもそのパフォーマンスはマイケル・ジャクソンそのままの力強さが健在で、すぐにその世界に引き込まれてしまいました。

そのパフォーマンスと同時に心に残ったことは、彼と一緒に仕事をするために全世界から馳せ参じたミュージシャンやダンサーの様子が描かれていることでした。マイケルは一緒に仕事をするダンサーやミュージシャン、スタッフに対して別け隔てなく謙虚に接しているところが見て取れました。劇中で彼ら一人一人にマイケルについてインタビューしたコメントでも、異口同音に彼の誠実さを讃え感謝の言葉が溢れていました。そしてそれは表面的な行為に留まらず、ステージ上の彼らのパフォーマンスにはっきりと現れていました。マイケルは自身の表現力の類まれさだけでなく、一緒に表現するすべての人やモノの潜在能力を引き出す力があるのだと感じました。


私生活では奇人変人のように取沙汰されていた彼が、それでも世界中の多くの人々を魅了し続けていることに頷けました。あの有名な、コンサート中に卒倒した女性が次々に担ぎ出されるシーンや、世界中で彼が行くところ至る所へ追っかけ回して大騒ぎしているファンの大群など、最初は理解に苦しむところもありましたが、今ではそれも十分に納得のいくところです。そういうぼくもすっかり魅せられてにわかファンに転向した一人です。しっかりCDも買って一人税にいりながら聞き入っています。さすがに追っかけはしませんしもう出来ませんが、、、(^^A)


それらはすべて彼が持っている大きな愛の賜物だったと思います。人を愛するということは、単純なようで実は一番難しいことのように思います。自分の願望や欲求が反映された存在を愛するのは容易いことです、でもそれは”愛している”のではなくて”愛されたい”という渇望がただ在るだけなのかもしれません。そういうところからすっかり離れ去って愛するということを見つめなおそうとしても、残念ながらぼくも含めて多くの人は視界に何も見出しえないのではないかと思います。

彼が愛に対して完全な人物であったとは思いません、むしろ彼ほど人から愛されたいと願っていた人はいないのではないかと思います。でも彼は愛されたいと望むことだけに留まらず、だからこそすべての人を愛そうとしたことが偉大だったのだと思います。彼は結局それ以外のことは何も望んではいない人だったように思います。もちろん、彼は愛されたいと思っても愛され得ない、愛そうとしても愛し得ない悲しさと孤独を誰よりも知っていた人だと思います。だからこそ、彼の歌とダンスが理性を超えたところであれだけ多くの人の心に直に響いたのだと思います。

マイケル・ジャクソンの歌声とその魂の叫びに耳を傾けていると、日頃の自分が理屈と拘りに縛られて生きている姿が見えてきます。もし彼のように、心の中のある面において自由に表現しながら生きることができるならば、それはどんなにか素晴らしいことかと思います。彼は目に見えるこの世界から旅立ってしまいましたが、どうもいなくなってしまったような気がしません。こういった唯一無二の個性を発揮して愛された人が旅立った際に感じる共通の印象かもしれません、そして魂は永遠の存在であることをぼくは信じています。彼の魂の表現に少しだけ触れることができて、ぼくの停滞しがちな気持ちもわずかながらも前に押し出してもらえたような気がします。そういった世界中の無数の小さな存在たちに、大小さまざまな勇気と励まし、慰めと癒しを与えたマイケルに感謝の意と”ありがとう”の言葉を贈ります。

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プロフィール
HN:
鈍行翼
年齢:
42
性別:
男性
誕生日:
1982/05/07
職業:
エア作家/にわか写真家
趣味:
鉄道と写真ともろもろ・・・
自己紹介:
バセドウ病罹患者(勝手に寛解中)。

発病から10年以上経ちましたがようやく沈静化へ向かいつつある今日この頃。同時に人生の在り方を模索し続け小説という創作物に結晶化することを日々の生業とする。写真撮影は豊かな創造性とニュアンスの源泉です。

写真撮影の友:PENTAX K10Dと愉快なオールドレンズたち。
コンパクトはRICOH GX-8、R10、ケータイカメラCA006
フィルムカメラはPENTAX SPF、RICOH R1s、GR1s

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