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北海道の鉄道とか写真の話題など、、、日々の徒然を独り言のように細々と発信してみるブログ。小説作品執筆中。
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NHKのひざくりげ再放送を見ながらうるっと来てしまいした。

やっぱりいいなあ、空知と赤い電車。

赤電引退前後のついちょっと前の岩見沢の特集でしたが、最盛期の街並やそこで暮らす人たちの貴重な映像が出ていて見応えがありました。

旧駅舎の映像も懐かしかったです、改札の横に待合室があって、さらにその奥におにぎり屋さんがあってよく利用していました。

今度、岩見沢まで足を運んだ時は新装移転した天狗まんじゅうを買ってこようと思います。

短い時間ながら内容の充実した番組を最後までじっくりと味わいながら楽しみました。

そこには失ってはいけない魅力がたくさんある気がしました。

ひるがえって、同じ今の現実的な話題として正反対のニュースが巷を騒がしているようです。


 統一地方選の投票日が間近に迫る週に再びJR特急の発煙トラブルが起こりました。

あらためてこういった話題を取り上げるのも心苦しいのですが、気がついた点を個人的な独り言として記しておこうと思います。

詳しい技術的な問題点は調査結果がそのうち発表され明らかになるでしょう。

平成に入ってから登場した電車の主流となったインバーター制御による三相交流モーターに2倍の電流が流れるという事象はおそらく今までにほとんど前例の無かった事象で、新幹線や首都圏の大量輸送を担う通勤電車も含めてほぼ全く同じ原理のシステムで動いていることから、今回のトラブルの影響は思ったよりも大きいかもしれません。

海底トンネルにおける塩分を多く含む高温多湿と冬季におけるトンネル内外の急激な温度変化など特殊な気象環境が劣化を早めたのかもしれませんが、コンピューター制御に依存したデジタルシステムの脆弱さがあらためて浮き彫りになってしまったようです。

パソコンの自動診断機能がいざという時あまり役に立たないことと同様に、制御システムを司るコンピューター自体が何らかの誤作動を起こしている状態では、そこに内蔵されている自動診断機能も同時に誤作動を起こす可能性があるのは自明なことです。

こういったことは鉄道の分野に限られたことではありませんが、未知の因子によるトラブルの発生に対しては、それを司る人間の五感を使った判断を封じないで対処したほうがマニュアルに則った画一的な対応に勝る場合があると思われます。

件の特急列車も函館を発車した直後から不具合を知らせる表示が一瞬ついたり消えたりを繰り返していたそうです。

木古内を発車した直後には車内に焦げ臭い匂いがすでに立ち込め始めていました。

マニュアルにはモニターに故障表示が出ても自動復帰した場合は運転を続行するとされていました。

もしも、函館を発車してから最初の故障表示の段階で判断を下し木古内で運転を打ち切り後続の列車に乗り換える措置をとっていたら事故を水際で防ぐことができていたものと思われます。

ここで事故の詳細な経緯について、これ以上の個人的な判断を下すことは避けますが、ことマニュアル化の見落とされがちな弊害については少し考えてみようと思います。

マニュアルは過去の例題集のようなもので、前例のない未知の条件によって引き起こされる事象には本来対応できるものではありません。

一度起きてしまった事象について因果関係の究明がなされた後に判例として対応法がまとめられます。

そうして改定につぐ改定が宿命付けられる一方で、日々繰り返される業務の中では常に未知の因子に起因したトラブルの芽が無数に発生し続けています。

過去の集積であるマニュアルの判例では、新たに生じた事例に対応することには限界があり、そういった場合には状況に直面した人間がその場のリアルタイムの判断と試行錯誤で対応するしかありません。

その時、その状況に対して人間の知識と経験による判断力と実践力が試されることになりますが、それは過去の判例を越えた応用力によるところが大きいものです。

人間の応用力を高めるためには日頃からの訓練と想定による地道な修練と長年の積み重ねによってしか獲得できない能力です。

マニュアル化の画一的な統制がそういった修練を妨げる副作用が潜んでいることは一般に周知されつつある問題です。

マニュアルに記載されていない予防的な判断や処置を実行することで水際で事故やトラブルを未然に防ぐことが出来たしても、その予防的な処置が必要であったか不要であったのかの判断は曖昧なままで事後の証明は困難です。

微かな予兆の段階で列車の運行を停止したり、日常の整備段階で高価な車両システムの部品更新を申し出るのは、事故やトラブルの予防には有効ですが、日頃から経営を圧迫する経費を極力削減したい経営陣の意向に相反します。

積極的な予防処置を奨励し判断が尊重される配慮がなされなければ萎縮した空気の蔓延とともに新たな事故やトラブルの芽を事前に摘み取る機運が生まれることは難しくなります。

また、ブラックボックス化されたデジタルシステムを搭載した現代型の車両や機器は製造元のメーカーによる独自の解析技術がなければ故障やトラブルの原因を確定することが困難で、従来の整備体制では安定した運行状態を維持することが難しくなっています。

デジタル機器特有の比較的に短い耐用年数と信頼性の急激な低下傾向から延命的な整備が無効で即新品への交換措置が妥当なことから、一つ一つのの機材の構造や動作を熟知してシステム全体の安定性と信頼性を日常の整備を通して長期的に維持することも徐々に難しくなっていきます。

全ての機器の動作を目で追い手で触れる作業を通して把握することのできるデジタル化以前のアナログ的なシステムでは可能だった、人から人への経験を通した技術伝承が熟達者の退職と共に生きた教材としての古い車両や機材の相次ぐ引退で途絶えようとしています。

古いアナログ技術による車両や機材はそれらを維持するための技術を通して人間を育むための要素を兼ね備えていましたが、メンテナンスフリーを第一に掲げるデジタル機器にはそういった人間育成を可能にする要素も大幅に省かれてしまっています。

ごく当たり前の視点からの見解をここに記しておきました。

ここまでは何かしらへの意見としてではなく、単なる個人的な考えの中の覚書として書いておいたものです。
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プロフィール
HN:
鈍行翼
年齢:
42
性別:
男性
誕生日:
1982/05/07
職業:
エア作家/にわか写真家
趣味:
鉄道と写真ともろもろ・・・
自己紹介:
バセドウ病罹患者(勝手に寛解中)。

発病から10年以上経ちましたがようやく沈静化へ向かいつつある今日この頃。同時に人生の在り方を模索し続け小説という創作物に結晶化することを日々の生業とする。写真撮影は豊かな創造性とニュアンスの源泉です。

写真撮影の友:PENTAX K10Dと愉快なオールドレンズたち。
コンパクトはRICOH GX-8、R10、ケータイカメラCA006
フィルムカメラはPENTAX SPF、RICOH R1s、GR1s

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