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北海道の鉄道とか写真の話題など、、、日々の徒然を独り言のように細々と発信してみるブログ。小説作品執筆中。
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ここ最近の世の中の情勢はホントに先行きが見えてきませんね。



テレビ、新聞などの報道では、政治と財政の行き詰まりを伝える一方で、経済においては部分的な好材料を意識して取り上げているようにも見受けられます。

今は一段落したようですが、異常気象による集中豪雨の被害などが連日のように報道されていますし、そうでなければ相撲界の騒動や、いいかげん聞きあきた政治と金の問題など、お決まりのネタが繰り返し報道されているだけです。


ネット上では、そういった閉塞感を受けてか、明日にでも何か危機的な事態が発生するかのような論説が飛び交っています。


そういった個人レベルの確証も保障もない(当ブログも含む)発言の中にも、理屈の上では否定することの出来ない一定レベルの可能性が含まれていたり、公共のマスコミでは決して取り上げられないような、マイナーだけれども確信を突いた情報なども少なからず見受けられるために、単に胡散臭いからといって一方的に無視できないものがります。


2012年やアセンション、UFOの到来など、現時点では否定も肯定もし難い、確認のしようもない内容については、もはや飛躍のし過ぎではと疑問を問いかけるだけにしておきますが、それも含めて今の時代の不透明さを現す一つの側面なのだと思います。

個人的にはオカルトもスピリチュアル系もけっこう好きな方なので、そういった目線で色々と想像をかきたてながら世の中の変化を見定めていくのもアリだと思います。

でも、なるべくながら、あらゆる情報や価値観を踏まえながらも、そういった事柄にあまり振り回されずに、冷静な判断で結論を導き出すように心がけているのですが、なかなか難しいことですね。


                           ★



そう言いながら当ブログでも、あまり具体的すぎる内容は避けつつも世の中の情勢について今後、何らかの変化が起こりうるのではないか、という発言を繰り返してきました。

もちろん、ド素人のぼくが一般の人達がフツーに見聞きできる以上の何かを知っているわけではありませんし、ましてや超能力や透視能力を使って世の真相を見極めることも出来ません(^^A)

それでも、ネット上や世の中の論調を注意深く観察していると、何かしらの変化の兆しや気配のようなものをかすかに感じ取ることが出来ます。

それは決してあやふやな気分や感覚によるものではなくて、一定の可能性と内容を伴ったいくつかの理屈なのですが、それらを矛盾と誤解なくきちんと伝えることは、今のぼくの乏しい表現力ではなかなかもってして難しい課題です。

以下にその部分的な概要について、大雑把でもニュアンスだけは出来るだけ正確に伝わるように書いてみようと思います。


                           ★


昨今、危機が近づいていると盛んにはやし立てられている事柄の中心は、各国政府の財政危機や金融危機による経済破綻の可能性が現実化していることにあると思います。

日本の経済状況や財政状況が深刻な状態にあることは、最近の世の中の情勢を見れば一目瞭然ですが、問題なのは、そういった深刻な状況にある国々が、日本のみならずアメリカやヨーロッパを含む先進諸国の殆どが同時に陥っていることです。日本がバブル以来の放漫財政でこうなってしまったのは頷けますが、それだけに留まらずアメリカやヨーロッパを含む全世界的に連鎖してるのは何故なのか、なかなかもって想像しがたいことです。

その理由を一言で表してしまえばグローバル経済の行き詰まりということになると思いますが、その辺りについてド素人解釈ですが考えてみたいと思います。

その上で経済における難しい理屈は一切抜きにして、単純にお金の流れを中心に今の情勢を読み解いてみると少しは解かり易くなるのではと思います。


                           ★


市場主義経済は発展の見込みを先買いすることで成り立っていますが、その見込みに対してお金を剃りすぎたことで金余りが生じている、つまりバブルですね。

見込みで剃られたお金でも、市場に流された時点で銀行、企業、投資家などいずれかの持ち主が所有しているわけで、これらのお金の価値に確かな裏付けをするために、その価値に値する何らかの実体ある財に結び付けなければなりません。

そのために株券や国債、債券などの有価証券や土地や建物などの不動産、石油や金属などの資源、食料などなど世の中のあらゆる価値ある実体が取引の対象になります。

そこで投資家や証券マンたちが日夜、世界中の市場で画面に映る相場グラフと睨めっこしながら、自分の持分を減らさず少しでも増やすために売買に明け暮れているわけです。

それでも全ての投資家が損をせず得することが出来ないのと同じく、全ての企業や事業が見込み通りの利益を上げてくれるわけではありません。ある企業による事業が全く期待はずれで失敗したり倒産してしまった場合、その企業の株券や債権は全く価値を失い紙屑になってしまいます。そういったことが世の中全体で連鎖することが不況で、逆に見込み以上の収益を上げ続けることが好景気です。

市場主義経済では、世界中の実体ある価値の総和以上に見込みの価値が上回ります。見込みの価値が先行することで、実体経済がそれに追いつくよう発展を促す効果がある一方で、膨らみすぎた見込みの価値に実体が追いつかず、実は思っていたほどの価値が無いと確定してしまったとき、その上澄みの価値が消えて無くなってしまうというリスクが付きまといます。


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当然のことですが、世の中の資産家や起業家、経済学者などは市場経済におけるメリットを最大限に引き出して、逆にデメリットを最小限に抑える術を考えだそうとしたわけです。それが金融工学と呼ばれる複雑な数学的理論によって編み出された方法論です。

市場経済では一度大きなバブルが弾けると、あったはずの資産が消えて無くなるだけでなく、企業が次々に倒産することで失業者が溢れ、多くの一般人の生活に深刻な影響を与えます。1929年の世界恐慌が最たる例ですが、巨大なバブルが一度弾けると、その国の経済だけでなく世界中の国々の経済を連鎖的に不況へ追い込み、第二次世界大戦の遠因にもなりました。

その教訓から、実体経済に対して見込みの経済が先走って暴走することを食い止めるために、一定の規制をかけて巨大なバブルを予防するようになりました。ところが、金融工学と呼ばれるリスク回避法が発達したことで1980年代以降、その規制が取り払われていきました。簡単に言えば、バブルが膨らみ続けても割れないようにすれば良いという発想です。そうすることで経済の発展を促してそれをより早めようとしたのです。


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90年代以降、それは非常にうまく行っているかのように見えました。見かけ上の経済は膨らみ続け、それに引っ張られる形で実体経済の発展も進み、それまでには考えられなかったようなハイテク技術が次々に実用化されて急速に発展していきました。その中で最も世界に変革をもたらしたものはIT技術によるネット社会の構築でした。

金融の世界においても、IT革命は新たな力をもたらしました。日進月歩で進化していく金融工学理論を、IT技術を利用することでさらに高度なレベルで実践することが出来るようになりました。金融工学の本来の目的であるリスク回避に留まらず、いかにすれば見込みのお金を最大限に膨らまして巨額の利益を挙げられるかに応用されていきました。その結果、ウォール街では過去最高の収益記録を更新し続けました。

そうして際限なく膨らんでいく見込みの資産=投機マネーに対して、バブルが弾けないように実体ある資産に結びつけるために、半ば捏造された資産の一つがサブプライムローンでした。おさらいですが、サブプライムローンは返済能力が見込めない低所得者層に高額なローンを組ませてプール庭付き一戸建てを次々に買わせて、不動産価格の高騰を演出、一方でそういった限りなく不良債権に近いサブプライムローンを細切れに分割して優良証券に紛れ込ますことでリスクを揉み消そうとするものでした。


しかし、それは酒樽の中の腐った酒を他のまともな酒の樽に少しづつ混ぜてごまかそうとするようなもので、その結果、まともだったはずの酒樽もみんな腐ってしまったのです。そうした信用不安に火が点いて世界中に飛び火した結果、あのリーマンショックが引き起こされました。


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リーマンショックについて、その引き金となったサブプライムローンの悪質性ばかりが注目されていますが、アメリカ住宅市場の高騰も含めて、それらはあくまで引き金に過ぎません。問題の核心は、80年代の規制緩和以降、膨張を続けた投機マネーが行き場を失い、2008年の時点でもはや限界に近づいていたことと、そういった投機市場に依存しなければ世界中の経済が成り立たなくなっていたことにあります。

2008年のリーマンショックからまもなく3年を迎えようとしていますが、これまでの各国による財政出動が功を奏して一旦は経済が持ち直したかのように思われていましたが、皮肉にもその財政出動にかかった出費が財政を悪化させて次なる危機の火種になりつつあります。そして、この3年の間にはじけ飛んだはずの投機資産は再び息を吹き返しリーマンショック直前の水準を回復したと伝えられています。

こういったことから、世界中の専門家や識者がリーマンショック級の第二波がいつ来てもおかしくないと警鐘を鳴らしていますし、それらを大なり小なり受けてネット上の個人が連呼して危機を叫び続けているのも頷けることです。


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一方で来るぞ、来るぞ、と言われ続けているのに世の中の情勢や市場の動向を見ていても、明日にでもそれが来てもおかしくない条件が整っているにもかかわらず、不思議なほど静かに推移して今日に至っているわけです。

これはどういうことか考えてみると、これまで市場を操作することで莫大な利益を産み出してきた金融工学システムが、今度は市場の崩壊を食い止めるために一役も二役も買っているのではないかと思われます。一秒間に100回の注文を裁いたり、ある銘柄の売買が集中したときに急激な値動きを抑制するために自動的に対応することも可能になっていると言われています。

もはや直接人間の手による操作では考えられないような調整が、現在の高度に発達した金融システムでは可能になっていて、その恩恵で前例や理屈の上ではすでに崩壊状態にある経済を自動的に支え続けることを可能にしているのかもしれません。それでも、膨らみに膨らんだ投機バブルはいつかは弾けるのが自然法ですから時間の問題であることに変わりは無いはずです。


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2008年のリーマンショックの衝撃は、理論や前例に当てはめれば、その時点ですぐに世界恐慌クラスの大ドミノ倒しを引き起こすほどの威力があったのかもしれません。もしそうなっていれば、今頃はすでに世界中の経済がドン底まで落ち込んだ暗黒状態になっていたでしょう。

それが、かつてない高度な金融システムのおかげで免れて延命されているとすれば、すでに現時点で全く前例のない時代に突入していると言えなくもないと思います。

もし今の世界経済の不気味な均衡をビジュアル的に表したらこんな感じかもしれません。

これを見たとき、人間という生き物は、これほどまでにキモチ悪いものに情熱を注ぐことが出来るものかと、半ば呆れ果てながらも感心してしまいました・・・。


次回以降、こういった世界経済の情勢が、只今、世間で問題になっている日本の巨額の借金問題にどのようにして結びついて行ったのかを着地点にして書き進めてみようと思ます。


  (その二へつづく)


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プロフィール
HN:
鈍行翼
年齢:
42
性別:
男性
誕生日:
1982/05/07
職業:
エア作家/にわか写真家
趣味:
鉄道と写真ともろもろ・・・
自己紹介:
バセドウ病罹患者(勝手に寛解中)。

発病から10年以上経ちましたがようやく沈静化へ向かいつつある今日この頃。同時に人生の在り方を模索し続け小説という創作物に結晶化することを日々の生業とする。写真撮影は豊かな創造性とニュアンスの源泉です。

写真撮影の友:PENTAX K10Dと愉快なオールドレンズたち。
コンパクトはRICOH GX-8、R10、ケータイカメラCA006
フィルムカメラはPENTAX SPF、RICOH R1s、GR1s

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