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北海道の鉄道とか写真の話題など、、、日々の徒然を独り言のように細々と発信してみるブログ。小説作品執筆中。
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intelcanoelake03.jpgインテルから新型ネットブックの試作機が発表されたようですね。コードネームは”Canoe Lake”(カノアレイク)だそうです。
詳しくはこちら

これまでのネットブックで文字通りネックとなっていた、メモリー容量や解像度の低い小型ディスプレイなどの制約がかなり低減されるようです。



概要は新型AtomプロセッサN500番台(Pine Trail)を搭載して、メモリも最新のDDR3に対応、内蔵グラフィックもGMA950からGMA3150に置き換えられたことで3D描画性能が向上、ウィンドウズエアロにも対応するというものです。

これで従来のネットブックに付き物だった、低解像度の小さな液晶、メモリー容量の不足や慢性的なグラフィック性能不足など多くの不満点が解消されることが期待できます。

今年の後半にも各社から製品が登場する予定で、どういったデザインの製品が登場するか今から楽しみです。インテルが公開した試作機のデザインからも伺えるように、超薄型ボディが可能になるというのも売りの一つのようです。


                           ★


良いこと尽くめのような新型ネットブックですが、やはり今一歩の出し惜しみ感は拭えませんね。ネットブックの成り立ちは、そもそも発展途上国のPC普及のために機能と性能をそぎ落として低価格化し、なおかつ既存のノートPCと競合しないように配慮した製品として登場したものでした。しかし、実際には発展途上国ではあまり売れず、もっぱら先進国において安いサブノートPCとして受け入れられてヒットしました。そうなると、意図的に制限された画面サイズやグラフィック性能に対する不満が募ってくるのも自然な成り行きで、そういった要望を受け入れた上で登場したのが今回の新型ネットブックの試作機なのでしょう。

折しも、iPadの登場や新型高機能携帯の躍進など、小型ネット端末の多様化と競争激化を睨んで、当初メインストリーム製品との競合を避けるための機能制限を一部大幅に緩和することを余儀なくされたようですが、それでも制限そのものを撤廃するまでに至らなかったようですね。

こういった所に、独占に極めて近い寡占企業であるインテルの販売戦略の弊害が見て取れます。消費電力が圧倒的に小さいAtomプロセッサに高性能なGPUを組み合わせて、15型以上の高解像度液晶を搭載したスタンダートなノートPCを安価に売れば、おそらく爆発的なヒットになるのではないかと思います。

今の大方のPCユーザーのうち、ネットとメールとオフィスソフトが快適に動いて、画像処理や動画再生などの少し重たい処理と、エアロやグーグルアース程度の3D描写ができれば満足する人がほとんどだと思います。上記のシステムでこれらの要望を難なくこなせるのはもちろん、既存のメインストリームであるCore-iシリーズに比べて格段に消費電力が少なく、システムも小型で安価です。その上、発熱量が小さいために放熱機構も小型化出来てスペースに余裕が出来ますから、大容量のバッテリーを搭載するなどして持続時間の大幅な延長も期待できます。


でもそれを実際に発売していしまうと、現在メインストリームとして売っているCore-iシリーズは重くて高い製品として敬遠されたあげく確実に売れなくなりますから、準独占企業であるインテルの算盤勘定にとっては都合が悪いのです。


                           ★


実はこういったAtomプロセッサの制約を取り払ったシステムとして、GPUで有名なNVIDIA社が開発したIONプラットフォームシステムというものがすでに存在します。前世代のAtomプロセッサは旧式なintel945チップセットと組み合わせることによって、上に述べたような機能制限をしています。この945チップセットをNVIDIA社のGeForce9400シリーズに置き換えることで、3DやHD動画再生などの描画性能、メモリーの高速化による性能アップなど、基本性能を大幅に底上げしました。

IONシステムの登場によってネットブックの性能向上が進み、メインストリームに対する下克上が起きてノートPCの価格破壊が一気に進むことが期待されましたが、それは残念ながら実現しませんでした。それをやられたら大損を被るintelが訴訟を起こしNVIDIAを訴えて、報復を恐れたPC主要メーカー各社はIONシステムの本格的な導入を見送ったのです。その結果、IONシステムを導入した高性能なネットブックはごく一部の製品が出回っただけで、その他ではメインストリームと競合しない自作PC用基板とネットトップが比較的多く登場したのみに終りました。

そして、新世代Atom(Pine Trail)では基本性能自体は向上しましたが、GPUやメモリーコントローラーをCPUに内蔵することによって、チップセット置き換えによる高性能化は封印されてしまいました。NVIDIA社も負けじと、PCI-Ex1経由の外付けGPUとしてION2を登場させましたが、あくまで外付けの非効率なシステムであることは否めません。


                           ★


現在のメインストリームノートPCは、高い、重い、過剰スペックの理に叶わない構成など、正直なところ買いたくなるような魅力を感じません。来年以降、PC用に引けを取らないネット端末用プロセッサが登場することから、iPadやiPhoneをはじめとするスマートフォンや高性能端末との競争に既存のノートPCも一段と晒されることが予想されます。そうなると、ノートPCも安価で小規模なシステムを中心としたものに取って変わって、価格帯も大幅に下がることが期待できます。登場する時期が早すぎたIONシステムは潰されてしまいましたが、近いうちにそういった低コストで高性能なノートPCが主流になってくれれば嬉しいのですが、、、


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HN:
鈍行翼
年齢:
42
性別:
男性
誕生日:
1982/05/07
職業:
エア作家/にわか写真家
趣味:
鉄道と写真ともろもろ・・・
自己紹介:
バセドウ病罹患者(勝手に寛解中)。

発病から10年以上経ちましたがようやく沈静化へ向かいつつある今日この頃。同時に人生の在り方を模索し続け小説という創作物に結晶化することを日々の生業とする。写真撮影は豊かな創造性とニュアンスの源泉です。

写真撮影の友:PENTAX K10Dと愉快なオールドレンズたち。
コンパクトはRICOH GX-8、R10、ケータイカメラCA006
フィルムカメラはPENTAX SPF、RICOH R1s、GR1s

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