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北海道の鉄道とか写真の話題など、、、日々の徒然を独り言のように細々と発信してみるブログ。小説作品執筆中。
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午後のSLを撮影した後、石炭の歴史村SL館に向かいましたが、夕張駅から出ている無料の連絡バスには間に合わず、仕方なく夕鉄バスの路線バスに乗ることにしました。終点の社光まで乗り、そこから花畑牧場の施設を抜けて歩きました。思ったよりも距離があり、しかも想定外の上り勾配とあってかなりシンドイ移動となってしまいました(^^A)


IMGP0834-1.jpgそれでも、どうにかたどり着き入口を目指します。遊園地はすでに閉園されているので、旧北ゲートまで大きく迂回してようやくSL館までたどり着きました。普段は閉鎖されているSL館ですが、今日と明日の二日間は地元保存会の手によって特別に公開されています。先行きが全く見えないSL館ですが、現状のままの公開は今回が最後ということで今後が気がかりです。




IMGP0844.jpg内部は発電機による仮設の照明が灯るだけで薄暗く、細部の様子を観察できる状態ではありませんでした。今回が現状での最後の公開ということでしたので、細部までじっくり観察したいと思っていましたが、この状況では無理なので手早くメモ程度の撮影で済ませました。三年前の通常営業終了直前に訪問した時の方が詳しく観察していたので、その様子を以下に紹介します。




d4078e51.jpeg2006年に訪れた時の夕鉄14号です。この写真でも左に傾いているのが分かりますが、これは地盤沈下によるもので今年はもっと傾いていました。地盤沈下が今後も進行すれば、建物全体を倒壊させる恐れもあり、何らかの対策を打つ必要性に迫られています。この問題があるせいで現状のままでの保存が難しくなっています。





0fe4c49d.jpegかなりシュールな光景ですが、客車ナハニフ151の車内はこのようになっています。当然、今も車内には彼らが鎮座してます、照明が全く点いていないので不気味さ倍増でした(゚д゚;)

とはいえ、一般的な客車とは一線を画す夕鉄独自仕様の客車の貴重な保存例です。




30eefc06.jpegSL館にある2両のSLのうち、夕鉄14号は言わずと知れた夕張鉄道による完全オーダーメイドの機関車で、産業用でも国鉄型のコピーでもない唯一の大型SL新製例として大変に貴重なものです。

もう1両の大夕張No.4も炭鉱鉄道ではポピュラーだった国鉄9600型のコピーながら、C56タイプのサイドが欠き取られたスローピングバックテンダー(!)を装備した、いわば大夕張カスタムと呼べるような機関車です。

このように、SL館に保存されている実物車両は三車三様の個性を持った魅力的な車両ですが、狭い建物に収納されて全体像が見られないことが残念です。




f6563d99.jpeg実物車両以外にも、写真のHOゲージ大レイアウトや、かつて夕張に走っていた炭鉱鉄道の写真などの貴重な資料が多数収載されています。規模は小さいながらも内容が充実しているので、三笠や手宮にも劣らないほどの見応えがあります。今後SL館が最悪の場合、解体撤去されてしまうようなことになると、これら貴重な収載物は散逸して車両は未来永劫その姿に触れることが出来なくなってしまいます。



bd735e41.jpeg最後に紹介するのは、SL館に入場する際に保存会のスタッフの方々が配っていた入館券です。入場券風の立派なもので、夕鉄14号と大夕張No.4の現役時代の写真をあしらったデザインです。


訪れた来館者一人一人に無料で配られましたが、今回の特別公開を実施された三菱大夕張鉄道保存会の方々のSL館を何とか残したいという切なる思いが、この粋な入館券の発行からも感じられます。一般の方々からすれば、どこにでもある古いSLと客車でしかないように思われるかもしれませんが、夕張独自のここにしかない貴重な鉄道遺産です。その価値を何とか一般の方々にも理解してもらい、SL館存続の道につながってほしいと願ってやみません。

現在SL館がある場所は遊園地の跡地で、夕張全体でも最奥地にあたる場所です。遊園地がなくなってしまった今となっては、もはや一般の観光客が足を向けるような場所ではありません。しかし、夕張石炭の歴史村自体はまだまだ健在で、周囲には映画「北の零年」のロケセットや新たに花畑牧場の工場やカフェが進出するなど、これから観光客を呼び込もうという動きが活発化しています。多額の費用がかかるのは重々承知してますが、もしSL館を新たに石炭の歴史村博物館付近に移設することが出来たら、展示の仕方次第で歴史村の集客力アップに少なからず貢献するのではと思います。お金が無ければ夢物語でしかありませんが、SL館に明るい展望が見えてくることを期待しています。
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HN:
鈍行翼
年齢:
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性別:
男性
誕生日:
1982/05/07
職業:
エア作家/にわか写真家
趣味:
鉄道と写真ともろもろ・・・
自己紹介:
バセドウ病罹患者(勝手に寛解中)。

発病から10年以上経ちましたがようやく沈静化へ向かいつつある今日この頃。同時に人生の在り方を模索し続け小説という創作物に結晶化することを日々の生業とする。写真撮影は豊かな創造性とニュアンスの源泉です。

写真撮影の友:PENTAX K10Dと愉快なオールドレンズたち。
コンパクトはRICOH GX-8、R10、ケータイカメラCA006
フィルムカメラはPENTAX SPF、RICOH R1s、GR1s

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