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北海道の鉄道とか写真の話題など、、、日々の徒然を独り言のように細々と発信してみるブログ。小説作品執筆中。
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あれよあれよという間に時間が過ぎて、気が付くと今日が閉会式という感じでした。いつも思うことですが、オリンピックの最後は祭りの終のごとく何とも言えない寂しさがありますね。今日の閉会式も開会式に負けないくらい派手なショーでした。あの氷柱をイメージした聖火台は開会式の時に故障のために予定していた一本が上がらず、本来の本数よりも少なくなってしまったことが話題になりましたが、今日の閉会式ではユーモアあふれる演出とともに残りの一本が立ち上がり再び聖火が灯されるというサプライズがありました。開会式の時に立ちぼうけを余儀なくされていた聖火ランナーの方も改めて役割を果たした格好となり、これで全てが終り良くまとまったのは見事な展開でした。

振り返ってみると今回も記憶に残る場面が数多く見られた忘れがたいオリンピックになりそうです。その中でも一番印象に残ったのは、やはり冬季オリンピックの花形種目であるフィギュアスケートでした。日本から出場した男女6人全員が入賞を果たしたことは本当に快挙ですね。それを上回るインパクトを与えたのは、史上最高の得点で金メダルを手にしたキム・ヨナ選手の活躍でした。キム・ヨナ選手の演技は、現時点の枠組みの中で最高の出来栄えだったことは紛れも無い事実ですから、浅田真央選手との対決の結果については全く異論を挟む余地は無いと思います。ただ、勝利を掴むために完璧な演技をやり遂げて、あれだけの結果を出してしまっては、この先により進化した演技を見いだすことは至難の業ではないかと思います。その点では、(T_T)の銀メダルに終わった浅田真央選手の方が先々により進化できる余地を残したことになり、今後の成長が本当に楽しみです。頂点を極めたキム・ヨナ選手は今後の競技生活について早い時期に引退することもあり得るのではないかという憶測が飛び交っていますが、たとえ一時期休養期間を置いたとしても再び氷上に戻って浅田真央選手との競演を続けてほしいと勝手ながら思います。そして、4年後のソチオリンピックでは大人に成長した二人の演技をぜひとも見てみたいものです。

今回のフィギュアスケートでメダル争いよりも印象に残ったことは、序列では下位に位置づけられている選手たちの演技が本当に輝いていることでした。靴ヒモが切れるというまさかのアクシデントに見舞われながらも堂々と滑りきった織田信成選手、4年前のトリノオリンピックでは緊張のためにベストの演技が出来なかった安藤美姫選手が成長して様変わりした演技を見せたことも嬉しい出来事の一つでした。そして個人的に一番印象に残った演技は、摂食障害を克服して出場した鈴木明子選手の情熱的な滑べりでした。鈴木明子選手の一途な思いのこもった演技は会場中の観客の心を鷲掴みにしました。評価の上では下位に位置づけられていますが、もし観客に与える感動の度合いを評価出来る仕組みが存在するなら間違いなくメダリスト級の演技だったと思います。LIVEで見ている時は、まさに手に汗にぎる思いで不覚にも涙が出そうなほど感動しました(--,)

男子フィギュアも印象的な演技が相次ぎました。今思い出してみても高橋の「道」の音楽に乗せた演技は最高でしたね、あの中世のヨーロッパを思わせる衣装と佇まいが何とも言えない魅力を漂わせていました。「道」は往年のイタリア映画ですが、そのテーマ曲に乗せた高橋選手の演技は道化師の悲哀を描いた筋書きのごとく、人生における様々な喜怒哀楽を表現し切った迫真の演技だったと思います。果敢に挑んだ4回転ジャンプを転倒しながらもすぐさま立ち上がり、真っ直ぐ前を見据えながら次のステップを踏んだ瞬間の表情が忘れられません。五輪シーズンに向けて本格始動する矢先に膝の靭帯を断裂する大怪我を負って手術する道を選択、長く険しいリハビリ生活の中で復帰へのプレッシャーから逃避を図ったこともあったそうですが、それらを一つ一つ乗り越えて目標とする五輪の舞台へ返り咲いた姿とその演技が重なって見えました。

男女ともにフィギュアスケートのレベルはこれまでに無いほどに進化したと思います。それは技術や記録、勝敗面に関することでけではなく、一人一人の選手が自分自身の表現を極めてそれを越えていこうとする姿勢がより鮮明になってきたことに現れています。競技において勝敗を分ける要素以上に、フィギュアスケートが本来持っている観客を感動させる表現を生み出すことに、各々の選手が真剣に取り組んだ結果だと思います。前回のトリノオリンピックにおける荒川静香選手の劇的な金メダル以来、フィギュアスケートはより表現を深める方向に進化したと思います。今回の、キム・ヨナ選手が表現を重視しながらも得点を効率良く積み重ねる合理的な演技で史上最高の得点を記録しました。次回のソチオリンピックに向けて、各選手の演技がどのような方向を向いて進化して行くのか、これからも注目していきたいと思います。


今回のオリンピックで印象に残る場面はフィギュアスケートのみならず、あらゆる種目、あらゆる国の選手のエピソードに及び、とても一回の記事では取り上げきれないほどです。書いていてふと思ったことですが、自分とは直接関係ないはずの選手たちの活躍にどうしてこうも多くの人々が感動することが出来るのでしょうか、考えてみると不思議なことですね。いつもオリンピックを見ていて感じることですが、一人一人の選手の競技に望む姿勢や、その舞台に至るまでの過程、支える人々とその期待に答えようとする姿から、人生や人間の本質について見えてくるものが沢山あります。この広い世の中において何らかのスポーツに勤しむ人々は沢山いますが、オリンピックに出られるほどのアスリートは選ばれた特別な存在と見なさざるおえないでしょう。ぼくも含めて多くの人々は特別な存在として見なされることの無い普通の人生を送っています、たとえそこに大きな隔たりがあるにせよ、もし自分の意志と力で人生を歩む道を望むならアスリートの教訓から学べることは沢山あると思います。

アスリートの最終目標は並み居るライバルとの競争を制して金メダルを獲得することですが、それが人生の最終目標ではない気がします。フィギュアスケートをはじめ、あらゆる種目、競技をこれまで見てきて、そこでは勝敗を超えた何かが絶えず産み出されてきたように思います。多くのアスリートは熾烈な競い合いの先にある、その捉え所のない”何か”を求めて一心不乱に頑張っているのだと思います。ぼくも含む無名の人生を送る多くの人々にとっても、つまるところは自分の人生で本当に納得の行く何かを見つけられるかどうかという点においてはアスリートと同じなのだと思います。


いよいよ閉会式が華やかなフィナーレを迎える時は、その派手な演出とは裏腹に終わりゆく祭典の寂しさがひしひしと伝わってきました。最後にカナダの文化を同国の有名人が紹介する場面で、あの「Back to the Future」のマイケル・J・フォックスが元気な姿を見せてくれたことは嬉しかったですね。彼はパーキンソン病を煩い長い闘病生活中ですが、予想以上に健康そうだったので安心しました。もう数年前のことですが、彼の手記を読んで難治性の病気と向きあう困難さと、それでも直向きに生きようとする姿に大きな感銘を受けました。当時、療養生活の長期化避けられなくなっていたぼくはこの本に随分と勇気づけられました。余談が長くなりましたので、そろそろ締めに向かわせようと思います。他にも思いつく限りさまざまな印象的場面がありましたが、とにかく今回のオリンピックも沢山の感動と人生の教訓を学ばせてもらいました。今から4年後のソチオリンピックが本当に楽しみです。その頃までには、ぼくの人生と健康も今より少しでも進展するように頑張らなくてはなりませんね、、、(^^A)

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HN:
鈍行翼
年齢:
42
性別:
男性
誕生日:
1982/05/07
職業:
エア作家/にわか写真家
趣味:
鉄道と写真ともろもろ・・・
自己紹介:
バセドウ病罹患者(勝手に寛解中)。

発病から10年以上経ちましたがようやく沈静化へ向かいつつある今日この頃。同時に人生の在り方を模索し続け小説という創作物に結晶化することを日々の生業とする。写真撮影は豊かな創造性とニュアンスの源泉です。

写真撮影の友:PENTAX K10Dと愉快なオールドレンズたち。
コンパクトはRICOH GX-8、R10、ケータイカメラCA006
フィルムカメラはPENTAX SPF、RICOH R1s、GR1s

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