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北海道の鉄道とか写真の話題など、、、日々の徒然を独り言のように細々と発信してみるブログ。小説作品執筆中。
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昨日、今日と午前中内のハーフタイムですが撮り鉄モード?とでも言いますか、純粋に列車を撮影することだけで行動してきました。

特に昨日は、非常に頑張って心身におけるダメージ・リスクをものともせず午前4時起きを決行し、朝一番の始発列車に乗って、途中駅での観察を交えながら一路朝の南樽駅を目指しました。

表題にもあるとおり、北の赤い電車こと711系近郊形交流電車が予定通りなら今年度中にも完全に引退する見込みで、その赤い印象的な車体と沿線に散在する桜の木の花々との魅惑的なコラボレーションは今年で最後ということになります。

そのことを今になって強調しても仕方のないことですが、それでもラストシーズンの記憶に残る記録の一枚を2日間の短期集中で追い求めてきました。



南樽=南小樽駅の駅前から線路の走る土手下の斜面に数本の桜の木々が根を下ろしていて、毎年4月下旬から5月の上旬にかけて花の見頃を迎えます。

今年はGW中に見頃を迎えましたが10日の昨日まで何とか持ってくれたようです。斜面の下へ目を向けてみると、散った花びらが地面を覆うように拡がっていてとても綺麗でした。




南樽駅の桜は見る分にはとても風情があって良いのですが、いざ列車と組合わせて撮ろうとすると思った以上にアングルの制約があってバランスの良い構図を見つけるのに苦労します。

そこを通過するもう一方の主役である赤い電車については、一日のうち日の当たる時間帯に走る列車は上下合わせてたった3本しかありません。




そのうち一本は朝5時台の小樽始発の列車で泊まりがけしないと不可能なので、事実上撮影が可能な列車は朝8時台の1往復しかありません。その僅かなチャンスをどこで捉えるかは最初から決めていました。駅構内の跨線橋からというイージーな選択ですが個人的には一番好きな構図です。





この場所は2009年にも一度トライしているのですが、その時はとある特殊な事象によって無残な結果に終わってしまい大惨敗でした。

今回は散り際ですが地面を覆う花びらの絨毯を絡めてフレームに収めることができたのでとても満足しています。

気合一発で早起きし朝一番列車で駆けつけましたが、意中の赤い電車があっさり行ってしまうと特にこれといった目的もなくなります。

いつもなら鉄モードから行楽モードに切り替えて小樽散策へと繰り出すところですが、今日は撮影を終えて集中力が切れたことと、体力的な消耗を避けるために早めに帰路につくことにしました。

それでも天気が良く心地よかったので少しだけ辺りを巡ってから帰ることにしました。



南樽駅から小樽駅方面へ入舟町の谷間を降りて登って10分ほどの花園橋まで行ってみました。ここも線路にかかる桜で知られた場所です。ちょうど満開を迎えて見頃でした。最初はここも撮影の候補に考えていましたが意中の南樽桜に絞ることにしました。行き交う列車を何本か撮りましたが、その気になればステンレスの電車でも趣のある一枚を収められると思いました。


 


行き交う列車へカメラを向けている合間に一人花見を洒落こみながらも意識の中を交錯するもろもろの思索を整理整頓する時間にあてたりしていました。

その内容についてあれこれ具体例を書き示すことは控えますが、ここ最近、今日このごろしきりに考え込んでいるテーマは”今まさにこの時に存在する”ということについてです。

これはカメラを被写体に向けてシャッターを切り静止した姿形を画面上に残すという行為の背景にも関連がありそうですし小説のテーマとしても考えていることです。

その発想のベースとして見知ったことですが、古神道の中で言われている今中の思想というものからヒントを得たもので、難しい理屈はなるべく用いずに言うと、往々にして人の意識は過ぎた過去の記憶とまだ見ぬ未確定の未来について思いを馳せすぎていて、肝心要の今ここに存在している自分の意識とその状態に心が向いていない傾向になりがちだというようなものです。

その弊害として、共に実体の無い過去の記憶と未来の見通しにばかり捕らわれて、唯一存在している今この時の自分の在り方を見失うことに繋がるという指摘があります。

心の余裕の無い状態に追い込まれた時の切迫感の後ろ側にも、こういった指摘の指す精神的構造が影を落としているかのもしれません。

気分の良い日にそんな深いことばかり考え込んでいても気がめいり始めるので、実際には手短に意識の矛先を切り替えて花園橋から丘の上へ向かう坂道を登り始めていました。

小樽聖公会の赤い屋根の尖塔を横目に急な石積み階段を登り切った先にも小さな桜の木が一本、大きな木立の影の下で守られているかのように細身の枝を四方へ伸ばして小ぶりの花々を咲かせていました。

そこから右に折れて短い坂を反時計回りに登り切った先に小樽水天宮があります。

小樽港を眼下に眺められる小高い丘の頂上に拡がる境内には大きな桜の木々が左右に別れて幾本も植えられていて満開の見頃を迎えていました。

観光に訪れていた数人のアジア人観光客の他に人出はなく、しばらく桜の木々を見て回ったあとお堂でお参りをすませてから境内をあとにしました。

来た道の階段には戻らず手前から降る別の急な坂道をややへっぴり腰気味で下り終えると先ほど通った入舟町の谷あいに戻り再び坂道を登って南樽駅へ戻りました。

駅前広場にも拡がる桜の木々の枝振りと満開の花々をもう一度一瞥してから駅へ入ると予定していた帰りの快速列車の改札に十分余裕を残して間に合いました。


後半は今日、近場で撮影した成果などを紹介します。



昨日に引き続き今日も早起きして近所の撮影スポットまで出かけてきました。


チャリンコは休車中なのでバスで二停留所、あっというまに到着した大麻の跨線橋からの写真です。

朝から午前中にかけて上下5本の赤い電車が通過します。

最盛期は一日中駆け巡っていたわけですから、それだけ時代が移ろい過ぎて行ったということでしょうか。




毎年この季節になると熱心に通って桜と赤い電車の納得の行く組み合わせを構図に収めようと奮闘してきました。

そういった撮影スタンスで望むことも来年以降めっきり減ることと思います。

単に被写体のレパートリーが減って魅力を感じなくなったということばかりではなく、自分が幼い頃から馴染みのあった鉄道車両と沿線風景が織りなす情景が過去のものとなることを良い機会とし、そこに注いできた情熱と想像力を今度は自分が主体となって取り組む創作活動=文学的創作活動へ全面的に注いでいこうと心に決めています。

これまで鉄道撮影を通してずいぶん色んなことを学び吸収してきたと思います。

好きな列車をただひたすら夢中になって追いかけていた頃に始まり、その結果をどう見つめ直せば少なくとも他者の関心の中に留まり、かつ邪魔にならない程度のクウォリティを維持できるのかなど、今の創作活動に至る基礎の基礎を趣味活動の枠のなかで試行錯誤を繰り返しながら探ってきました。

そういった小さな積み重ねの結果が大きな成果として表せるには、まだまだ多くの時間とプロセスを要しますが、それでも少しづつ確実に手応えを感じ始めていて、上手く行けば今年中には最初の一作品が完成しそうです。



 
 午前9時30分頃に通過する小樽発旭川行き普通列車で撮影を締めくくりました。幸運にも赤い電車が最初にデビューした1967年当時の塗装を復刻した編成がやって来ました。

この列車は昨日南樽駅で散り際の桜越しに見送った同じ便の列車です。





これで引退まで残り一年を切った赤い電車を記録する一つのテーマに区切りがつきました。

残り僅かな活躍の期間中も機会を見つけて一つ一つの場面ごとに区切りをつけていこうと思っています。

そして明日からも身体を労りながらの日常生活の中で小説作品の完成を目指して思索と作業に没頭したいと思います。
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プロフィール
HN:
鈍行翼
年齢:
42
性別:
男性
誕生日:
1982/05/07
職業:
エア作家/にわか写真家
趣味:
鉄道と写真ともろもろ・・・
自己紹介:
バセドウ病罹患者(勝手に寛解中)。

発病から10年以上経ちましたがようやく沈静化へ向かいつつある今日この頃。同時に人生の在り方を模索し続け小説という創作物に結晶化することを日々の生業とする。写真撮影は豊かな創造性とニュアンスの源泉です。

写真撮影の友:PENTAX K10Dと愉快なオールドレンズたち。
コンパクトはRICOH GX-8、R10、ケータイカメラCA006
フィルムカメラはPENTAX SPF、RICOH R1s、GR1s

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