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次世代のデジタルカメラ用画像センサーとして開発されている裏面照射型CMOSセンサーを搭載した初の民生用ビデオカメラがSONYから発売されるそうです。
そもそも裏面照射CMOSセンサーとは何ぞや??
理系にウトイぼくは深いことはわかりませんが、メーカー発表の解説を見て何とか理解したところによると従来のCMOSセンサーはセンサー表面のオンチップレンズから光を電気信号に変える受光面の間に電子回路の配線層があり、それがギャップになって光をロスしていました。そこで、受光面の層を裏側にひっくり返して配線層の位置と入れ替えることによってオンチップレンズの真下に受光面を置くことでギャップを解消できるというものです。これによって従来のCMOSセンサーの2倍の高感度が得られるそうです。
もしこれが将来デジタル一眼レフに採用されれば、今ちまたで驚異的な高感度性能とうたわれているフルサイズ一眼レフの単純にさらに2倍の驚愕するような高感度性能を得ることになります。でもそれはもう少し先の話かもしれません、裏面照射型CMOSセンサーはまだ安定した製造が難しく大型のセンサーを必要とする一眼レフカメラに採用されるまでには技術的な課題があるそうです。(以下、つづく)
従来のセンサーのあらましなど
当面はビデオカメラやコンパクトカメラなど小型のセンサーを使用する製品から普及が進む見通しです。これはかなりの恩恵が期待できることだと思います、現在でもコンパクトカメラのセンサーはCMOSより古いCCDが主流で高感度特性は低いままです。だいたいノイズが無くディテールがしっかりとした画像をコンパクトカメラで撮れる感度はISO200くらいまでだと思います、たとえISO3200まで撮れるといわれる製品でも画質はノイズだらけではっきりいって画質面では使えません。それが裏面照射センサーになるとISO800でも従来のISO100並みの画質が期待できるかもしれません。
また、現在主流の表面照射型CMOSセンサーは素の画質特性において旧式のCCDセンサーに劣ると言われています。それは最初に述べた従来の表面照射型センサー特有の配線層によるギャップがCCDよりCMOSのほうが深く、そのぶんだけ光を集める効率がCCDより落ちるということです。にもかかわらずCCDよりCMOSが主流になった理由は、CMOSにはCCDには無い数多くのメリットがあったからです。それらを並べてみると
・データの読み出しが高速 → 多画素化しても連射速度の向上が可能。
・低消費電力 → 発熱が小さいためライブビューに適する。
・付属の回路を内臓できる → 強力なノイズ補正回路などを内臓できる。
・一般の半導体製造ラインで製造できる → コスト面で有利。
大ざっぱで取り上げ漏れもあると思いますがCMOSにはこのような特徴があります。この中でも上二つは性能向上やトレンドの機能を搭載するために不可欠、三つ目のセンサーの中に付属回路を内臓できるという特徴により強力なノイズ低減回路や補正回路を内臓することで画質面の弱点を補うことができ、結果としてCCDを上回る画質と高感度特性を得ることができたわけです。
そのためキャノンをはじめ一眼レフメーカーのほぼ全てが主力機種にCMOSセンサーを採用しているわけです。その一方でコンパクトカメラでCMOSの採用が進まないのは、一眼レフに比べてセンサーのサイズがはるかに小さいためにCMOSの持っている集光効率が悪いという欠点が極端にでてしまいそれゆえいまだにCCDに頼らざるおえないという事情があります。デジカメに裏面照射センサーが採用されれば、まずコンパクトカメラのほうで技術革命が起こり画期的な製品が登場することが予想できますし、また多画素化もいっそう進むかもしれません。
ここまで裏面照射型CMOSセンサーと従来センサーのあらましについて述べてきましたが、ぼくが個人的に期待をよせていることがらがもう一つあります。それは高感度特性が一段と向上することや多画素化することではなくて、従来のCMOSセンサーの画質が以前より飛躍的に向上したとはいえどこか厚化粧な印象を受けることが拭えないのですが、裏面照射型になることで原理的欠点が解消するので厚化粧な補正が必要なくなりCCDよりも自然な画質でかつ高感度性能も両立されるようになることです。そうなれば今よりもいっそうレンズの持ち味を再現できるカメラが登場するでしょうし、APS-Cのエントリー機でも現在のフルサイズに匹敵するような機種が登場することも充分にありえることです。いずれにしろ裏面照射型CMOSセンサーは将来が楽しみなデバイスであることは間違いありません。
参考資料 メーカー技術発表 www.sony.co.jp/SonyInfo/News/Press/200806/08-069/index.html
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発病から10年以上経ちましたがようやく沈静化へ向かいつつある今日この頃。同時に人生の在り方を模索し続け小説という創作物に結晶化することを日々の生業とする。写真撮影は豊かな創造性とニュアンスの源泉です。
写真撮影の友:PENTAX K10Dと愉快なオールドレンズたち。
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