北海道の鉄道とか写真の話題など、、、日々の徒然を独り言のように細々と発信してみるブログ。小説作品執筆中。
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今日は先日の撮影を終えた後、唐突に故障した望遠ズームレンズの分解の様子をしょうかいします。
表題にある通り「FA100-300mm F4.7-5.8」という望遠ズームレンズです。
いわゆる望遠レンズのカテゴリーの中では最も安価な入門用レンズです。
ガラスで出来たレンズと金属製のネジや電気接点以外は一部のメカを除いてオールプラスチック製の軽量レンズです。
これも例外ではなく、いつもお世話になっているお店で見つけたジャンク扱い品を野口さん3人分ほどで買ったものです。
取り分けて特別な魅力や描写力などを備えたレンズではありませんんが、ジャンク品扱いとはいえ傷や汚れは皆無で完動美品クラスの良品だったことから予備用として買っておいたものでした。
写りの方は全く期待していませんでしたがフィルム用とはいえ2000年発売の比較的新しいレンズということで、コントラスト解像度ともそこそこですが、大きな破錠やクセもない安定した描写のレンズでした。
サンプルは 今年の冬に森林公園ー厚別間のカーブで撮ったキハ201+731系の全国唯一の気動車+電車協調運転列車です。
APS-Cデジタルに取り付けた場合、フィルム換算で約350mm相当の準超望遠域による圧縮効果で編成がカーブに差し掛かったところをキレイにまとめることができました。
外装もオールプラ製で写りもごく平凡なレンズとうことで侮られがちですが、こうして使ってみると写りに関しては特に目立った不満は無く、その軽量さとAFレンズなのでMFレンズのようなピント合わせの際の緊張や神経質さもなくとても快適なものでした。
予備の望遠レンズとして機材を軽く済ませたいときなどに時々持ち出す便利な一本でしたが、先日の撮影に持ちだしたあと自宅に帰ってから片付けようとバックから取り出したところカチャカチャと中から部品が転がるような異音がしました。
その日の撮影では望遠レンズを使うこと無く終わり、よってバックの中からは一度も出していませんでしたし、途中でどこかにぶつけたりして強い衝撃を与えた記憶もありませんでした。
中でカラカラ言っている小さな部品がズームリングとピント調節部に挟まったのか、それぞれの操作リングが引っかかった感じのまま途中で動かなくなりました。
これはおそらく内部の脆いプラ製の部品か何かが自然劣化で折れて転がっていることが原因だろうと推理しました。
さっそくネット検索をかけてみたところ、案の定やっぱりそうだったのかぁwwwといった感じの事例にぶつかり、そこからおおよその手順を参考にさせてもらい分解に着手しました。
結果的には一通りの分解を何とか無事に終えて原因が判明したところでいったん休止としました。
後半ではメモ代わりに撮影した画像を交えて、もしもこれから同じレンズを自前で修理される方の参考にでもなればと分解の様子を紹介します。
まずはプラスチック製のマウントを外すところから始めます。
なお内側のレンズガードはハマっているだけなので爪で浮かせて既に外してあります。
精密ドライバーで5本のネジを外すだけでマウント部は外れるようになります。
ここでAFレンズの場合の注意すべき点は、マウント部の表面にカメラ本体と接続する小さな電気接点がいくつか存在し、マウントパーツの裏からスプリングで押されているので外した途端に小さな接点が飛び散ってしまう恐れがあることです。
マウント部を出来るだけ真上に静かに引き抜いてからピンセットで小さな接点を順番に引き抜いていきます。
小さなネジや接点を部分ごとにジッパー付き小袋に入れながら作業を進めます。
ロックピンを無くさないよう絞りリングを取り外して、内側の絞り駆動用連動リングをスプリングの根本をピンセットで外してから抜き取ります。すると、後ろ側のレンズを取り囲むように4本のネジが姿を現しました。
簡単に後戻り出来るのはここまでです。
元通りに直す自信がない場合はこの辺りで止めておきましょう。
先ほどの4本のネジをためらわずに外し終えると、外側の鏡筒と内側のレンズが入った鏡筒がごっそり外れて分離します。この時、二つの鏡筒の間の隙間を調整する扇状の金属板4個が外れて内側にポロリと落ちてしまいましたが、慌てずにピンセットで奥の方に落とし込まないよう慎重に引き出しました。
レンズが入った内側の鏡筒は重力に任せて前方にまっすぐ下がりますが、内部のガイドレールの終端で引っかかったまま止まります。
グリグリ斜めに回しながら無理やり外しましたが正しい方法は写真のようにピントリングの滑り止めゴムを、接着などされていない弾力のみで巻かれているだけなので、遠慮なく指で広げてそのまま抜き取ります。そうすると下から現れる3本のプラスネジを外してピントリング外装部を引き抜けるようになります。ここで外装部鏡筒とレンズ部鏡筒を完全に分離する前に上の写真の位置でピントリング部とレンズ鏡筒の位置合わせ用の小さな傷を念のためカッターで付けておきます。
三つのプラスネジを外してピントリング外装を引き抜くとピントリング本体が出てきます。今回の故障の原因はこの外装鏡筒の内部の一番深い底に貼り付けられた小さな制御基板を抑えている小ネジの根本からの破断です。その原因部分をこの時点で確認できますが、このままでは位置が深いので直接患部を処置できません。そこでピントリングのゴム輪も同様に外して(写真には撮っていませんなが)そうすると現れる小窓パーツを外して内部の電気接点パーツを止めネジを外して取り除きます。今度は黒い筒状のピントリングの根本と外装の間に挟まっている極大のカニ目リングを専用レンチでどうにかあてがって回して外します。専用レンチでもかなりギリギリですが、締り具合は強くないので代用工具を自作しても何とか回せるでしょう。
ピントリング本体を引き抜くとズームリングの付いた鏡筒と底部だけが残ります。ピントリングが抜けた鏡筒の内部に3本のネジが現れるので長めの精密ドライバーで外します。するとズームリング部と底部が分離して故障の原因となった小さな制御基板部にようやくアクセスできるようになります。この時、制御用フレキスブル基板が上下につながったままとなので、無理な力で上下を完全に分離しようとすると千切れて修復不能になります。写真では解り難いですが、底部の穴の裏側外周に沿うように取り付けられたマウント接点用基板を押さえているプラパーツを固定する小ねじが破断して無くなっています。接点用基板が浮き上がったまま内部で揺れている状態です。
今回の修理はここまでとしておきます。
主力のレンズではないのですぐに復帰させなくてもとりあえず困ることはありません。
最近、修理予定品の箱ばかりが増えていきますが準備ができしだい順番に再生していこうとおもっています。
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鈍行翼
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性別:
男性
誕生日:
1982/05/07
職業:
エア作家/にわか写真家
趣味:
鉄道と写真ともろもろ・・・
自己紹介:
バセドウ病罹患者(勝手に寛解中)。
発病から10年以上経ちましたがようやく沈静化へ向かいつつある今日この頃。同時に人生の在り方を模索し続け小説という創作物に結晶化することを日々の生業とする。写真撮影は豊かな創造性とニュアンスの源泉です。
写真撮影の友:PENTAX K10Dと愉快なオールドレンズたち。
コンパクトはRICOH GX-8、R10、ケータイカメラCA006
フィルムカメラはPENTAX SPF、RICOH R1s、GR1s
「目指す場所があるからいつだって頑張れる!」
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