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北海道の鉄道とか写真の話題など、、、日々の徒然を独り言のように細々と発信してみるブログ。小説作品執筆中。
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今日昼ごろ、函館本線、深川~妹背牛の踏切で旭川発札幌行き特急スーパーカムイ24号と立ち往生したダンプが衝突したとの一報が入りました。列車の乗客、乗務員、ダンプの運転手ともに軽症とのことだったので、そんなに大事ではないなと安心していたのですが、一方で130km/hのカムイと大型ダンプですから何となく嫌な予感を感じました。

午後のニュースで現場からの中継を見て、その嫌な予感は的中しました。原型を留めないほどに押しつぶされた789系の先頭車が映し出されていました。衝突したダンプの方はバラバラに分解して200m先まで飛ばされていたようで衝撃がいかに大きかったかが想像されます。これで列車の乗客、乗務員はもちろん、バラバラに分解したダンプの運転手もよく軽症ですんだものだと思います。乗客の方々も軽症とはいえ多数の方が負傷したようで、地吹雪の舞う寒々しい線路上をバスに向かって重い足取りで歩く姿は痛々しいものがありました。

現場は北空知の田園が広がる平野で、このような周りに遮るものがなにもない場所の道路は、真冬になると猛烈な地吹雪になって道路と雪原の区別が全くつかなくなります。それどころか視界がほとんど0になって突然ホワイトアウトすることも多々あります。ですから、ダンプが誤って踏切に進入してしまうことは充分に有りうる事です。問題なのはその後の対処の仕方です。一番良い対処法は踏切に進入してしまったと気づいた時点で止まらずにそのまま突っ切ってしまうことです。たとえ踏切内で止まってしまったとしても、落ち着いて低速で前進すれば脱出できます。ところが、ダンプの運転手はバックで戻る選択をしてしまいました、そしてスリップして身動きがとれないまま列車が来てしまったのです。

一般のドライバーの間でも、踏切の遮断棒が簡単に持ち上がって前に進めるようになっていることを知らない人が多いようですが、職業ドライバーの人がいざという時に正しい対処ができなかったことは残念ですね。幸いにも、列車が衝突した部分がダンプの後部だったために助かりましたが代償は大きいいですね。このような事故は数年前に美幌でも起きています。


IMGP5569-2.jpg今回、事故にあって大破した789系HL-1005編成です。あれほど大破しているのと、衝撃でフレームが歪んでしまったことから、写真に写っている前2両はおそらく廃車となるでしょう。

ファンの心情としては何とも寂しく切ない思いですが、ぶつかったのが最新型の789系で良かったと思います。




IMGP5725.jpgというのも御存知の通り、カムイは前身のスパーホワイトアロー以来の785系と共通運用で運行されています。写真で比べていただければ分かると思いますが、785系では運転室が低い位置にあり、もし今回の事故でこちらに当たっていれば、列車の運転手も軽症では済まなかったでしょう。事故後の潰れ具合から察するに、もしかすると命を落としていたかもしれません。




JR北海道は踏切事故対策に無防備な車両で乗務員が重傷を負った事故を契機に、事故対策を強化した高運転台構造の車両を導入してきました。今回の事故で図らずもその効果が証明されたわけです。

かえすがえすも死者、重傷者が出なかったことは不幸中の幸いです。こういった踏切事故を予防するのは、一人一人のドライバーの注意にかかっているのはもちろんですが、踏切に障害物検知器を設置したり、道路と線路を立体交差して踏切の数自体を減らす対策も必要だと思います。

こういった対策を進めようにも、鉄道会社単独では出せる予算に限界があるのが現実です。ましては収益が低い離島三社のJR北海道ではなおさらです。今回の事故の区間では、特急カムイだけで一時間に4本の列車が130km/hで駆け抜けます。比較的に近年に建設された石勝線の新設区間では道路は全て立体交差で踏切はありません。そこよりもはるかに運行数が多い函館線や千歳線でもそのような対策が必要だと思います。

自民党政権が国鉄、社会党潰しで功を奏して以来、民営化会社に負担を全て背負わせるという鉄道冷遇策を長年にわたってとり続けてきましたが、これからは自動車、道路偏重政策を改めて公共交通としての鉄道に必要な政策が実施されることを期待します。
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HN:
鈍行翼
年齢:
42
性別:
男性
誕生日:
1982/05/07
職業:
エア作家/にわか写真家
趣味:
鉄道と写真ともろもろ・・・
自己紹介:
バセドウ病罹患者(勝手に寛解中)。

発病から10年以上経ちましたがようやく沈静化へ向かいつつある今日この頃。同時に人生の在り方を模索し続け小説という創作物に結晶化することを日々の生業とする。写真撮影は豊かな創造性とニュアンスの源泉です。

写真撮影の友:PENTAX K10Dと愉快なオールドレンズたち。
コンパクトはRICOH GX-8、R10、ケータイカメラCA006
フィルムカメラはPENTAX SPF、RICOH R1s、GR1s

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