北海道の鉄道とか写真の話題など、、、日々の徒然を独り言のように細々と発信してみるブログ。小説作品執筆中。
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今日の札幌発上野行き臨時北斗星を最後に日本の鉄路から青い寝台特急列車=正調派ブルートレインの歴史に終止符が打たれました。
つい先程、夕方頃に近場の見晴らしの良い場所から一人見送ってきましたが、まだ今日がその最後の列車だったという実感は湧いてきません。
いまだ根強い人気のあることからも、いささか早過ぎる退場であるような気がしてなりません。
新幹線ではカバーしきれない旅行客層のニーズを満たすためにも発展的な継続が叶わなかったことが残念です。
泣いても笑っても今日で最後の一往復ということで、どこで見送ろうか少し思案の後決めたのは豊平川を渡りきった河岸の土手でした。
一時間ほど前に現地へ到着し最後ということでかなり混雑しているかと思いきや自分が二番乗りでした。
くもりと日照りを繰り返す空模様の下で待っていると北斗星通過20分前くらいになると、まわりに続々と人が集まり始め、気が付くと自分のまわりには三脚の列とカメラを構えた人たちがズラリと並んでいました。
撮り鉄の人たちばかりかと思いきやサイクリングの途中で立ち寄ったと思しきチャリダーの人や、どういうわけか楽器ケースを担いでいる人やしき布をしいて日傘をさしながら編み物をしている女性など、普段は鉄道に興味のなさそうな人たちもたくさん集まっていました。
定刻よりも数分遅れてやってきた最後の札幌行き下り北斗星を豊平川橋梁を渡りきったところでサイド気味にまとめました。
通過数分前に晴れ間がさしてくれたおかげで青空の下を走る姿をとらえた明るい一枚となりました。
ラストランのプラチナチケットを射止めた幸運な乗客の皆様。
もうまもなく長そうで短い旅のフィナーレです。
お忘れ物のないようもう一度お手回り品のご確認をお願いします。
乗客の皆様が手を振っています。
一瞬の邂逅の間に手を振り返す余裕はなく、ただ夢中でファインダーを凝視しながらシャッターを切り続けました。これも旅の良き思い出の1シーンとなれば幸いです。
本当に去り際は一瞬でした。
余韻を確かめる間もなく人々は無言のまま帰り支度をはじめ一人また一人と軽い会釈とともに立ち去って行きました。最後の釣果を確認して納得すると足元に散らばった荷物をまとめていったん帰路につきました。
北斗星は一往復だけ乗車できる機会に恵まれ今では貴重な思い出となっています。
その時は急を要する用事で乗ったのでゆっくりと旅行を楽しめる条件ではなかったのですが、それでも行きと帰り共に開放型B寝台の夜汽車の旅を半寝半起きで堪能できました。
いつかまた今度はゆったりと個室寝台で乗車したいと思っていましたが叶わぬ夢で終わってしまいました。
後ろばかりを振り返ることはあえてしません。
でもやっぱり夜汽車の旅の魅力は尽きることのないものです。
いつか、時代が巡ってスピードと利便性ばかりを追求される世の中の在り方に疑問を投げかけられ、利益と効率のためではなく人々の意思で必要とされる乗り物として夜汽車の旅が取り戻される日が来るという一縷の夢に今は希望を託して前を向こうと思います。
普段は顔を合わせることのない色違いのキハ150どうしが苗穂運転所で並んでいました。
左の富良野線用ラベンダーカラーと右の函館山線用一般カラーです。94年から投入された強馬力エンジンと冷房付きの高性能ワンマン気動車です。
これらのグループが新製投入されてから道内のローカル線でまとまった数の普通列車用気動車は新造されていません。
旧国鉄時代末期までに製造されたキハ40とキハ54が主力で一部の車両がエンジンや台車などの主要部品を交換する更新を実施されているだけで老朽化対策が急務です。
数年後にはJR東日本と共同で開発される新型ハイブリッド気動車の試作車が完成するとアナウンスされているので、まったく新しい車両が投入されることで厳しい運営を強いられる道内のローカル線に少しでも明るい兆しが差すことを願わずにいられません。
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プロフィール
HN:
鈍行翼
年齢:
42
性別:
男性
誕生日:
1982/05/07
職業:
エア作家/にわか写真家
趣味:
鉄道と写真ともろもろ・・・
自己紹介:
バセドウ病罹患者(勝手に寛解中)。
発病から10年以上経ちましたがようやく沈静化へ向かいつつある今日この頃。同時に人生の在り方を模索し続け小説という創作物に結晶化することを日々の生業とする。写真撮影は豊かな創造性とニュアンスの源泉です。
写真撮影の友:PENTAX K10Dと愉快なオールドレンズたち。
コンパクトはRICOH GX-8、R10、ケータイカメラCA006
フィルムカメラはPENTAX SPF、RICOH R1s、GR1s
「目指す場所があるからいつだって頑張れる!」
発病から10年以上経ちましたがようやく沈静化へ向かいつつある今日この頃。同時に人生の在り方を模索し続け小説という創作物に結晶化することを日々の生業とする。写真撮影は豊かな創造性とニュアンスの源泉です。
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