忍者ブログ
北海道の鉄道とか写真の話題など、、、日々の徒然を独り言のように細々と発信してみるブログ。小説作品執筆中。
[704]  [702]  [701]  [700]  [699]  [698]  [697]  [696]  [695]  [694]  [693
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。





北斗星のラストランを撮り終えて一段落ついたところで過去画像の蔵出しと仕上げを始めています。

いつまでも大事に蔵の中にしまっておいてもワインやウィスキーのように価値が上がるわけではなさそうなので、なるべく早く鮮度が落ちない内に出しておきたいと思っているのですが、何分一枚一枚生データからの手動仕上げなので、右から左へチョチョイのチョイというわけにはいかないものです。




昨年の春、まだ定期運行だった頃に新札幌駅ホームで何気なく撮った1カットですが、これとて今となっては撮り直しのきかない記録の一枚です。

ありきたりなカットでも出来るだけ丁寧に仕上げて捨てる事のないように心がけています。






基本的に一つの構図パターンにつき一枚撮り切りとしているので、沢山のストック写真を持ち合わせていないのですが、それでも思った以上に枚数が溜まっていて全部仕上げられるまでにはまだ相当の時間がかかりそうです。

中には旧式機材特有の大きくカラーバランスが崩れたカットもあって、そういった難物は記憶をたよりに出来るだけニュートラルな色合いに近づけるように、半ば修復と言ってもよい作業を繰り返すことになります。

撮影時にカメラが記録した生データからコントラスト、シャープネスの兼ね合いを見ながら仕上げて行きますが、若干派手目よりな仕上げになっても見た目に好ましい記憶色に近づけるところがミソです。

この辺りは人それぞれ好みの差が出やすい部分ですが、カメラがとらえた光の明暗に対して人間の肉眼で見た映像は暗い部分は明るく、明るすぎる部分は暗くといった具合に、脳が色合いも含めて自動的に見たいように見えるよう自動補正しているそうなので、機材が撮った時点でのニュートラルさよりもむしろ主観的に好ましく見えるほうが実際の印象に遠からずあたっているのではないかなと個人的に思っています。

北斗星が完全引退したところでいよいよ道内からは撮るべき被写体となる列車も限られてくることから、今までのスタンスで写真を撮り続けても、これまで撮りためたカットを上回る魅力的な一枚を撮ることは難しくなりそうだと感じています。

ただ惰性で繰り返し撮り続けても、過去の成果を上回ることもできないばかりで虚しさだけが募りそうなので、この先も鉄道を含めて写真を取り続けていくために何か根本的に自分の取り組むスタンスや考え方を変える必要がありそうです。

これまで人さまの作品をまじまじと見る方ではなかったのですが、日本最後のブルートレインとなった北斗星の大団円のそれぞれの成果を拝見したく思い、ネット検索をかけたりして目に止まった作品を縦横無尽に見ていきましたが、そのどれもが想像以上にハイクォリティーでただ驚くばかりでした。

ピントも構図も露出仕上がりもほぼ完璧で突っ込みどころがないばかりか、そういったもはやプロレベルの写真がごく当たり前のように何十枚も決めてくる様に圧倒されるばかりです。

これはどうこだわってみても、もはや自分のような即席B級写真を大量生産している人間が出る幕ではないなあと思い至った次第です。

北斗星だけに関して見ても、こちら側のDD51青釜x2先頭のみならず関東~東北のEF510や青函のED79まで含めても完成度の高い、高すぎると言ってもよいくらいの出来栄えです。

近年の撮影機材の目覚ましい進歩もさることながら、撮影者どうしの切磋琢磨による熟達の度合いこそが最大の決め手だと思います。

自分も負けてはいられないので、これまで以上に精進して一縷の隙もない完璧なカットをものに出来るようチャレンジし続けようと思います、、、と言いたいのはやまやまなのですが、それは果たして今の自分にとって相応しいスタンスなのかと自問すると、その答えは否と出ます。

体力的にも経済的にも年齢的にも厳しくなってきたという条件面での制約は否めませんが、でもそれらが一番の理由ではありませんし、それでモチベーションが下がるということもありません。

優劣を競う気持ちで写真を撮りたくないというのが一番の本音です。

自分の撮った写真の出来栄えにはこれでも一方ならない拘りや思い入れがありますが、それは自分以外の人に向けて誇示したり主張する為のものではなく、一重に好きな鉄道車両や情景の姿を自分が見て感じたままに静止した一枚の画として記憶に留めて置くためのものです。

気が付くと結構な長い期間にわたり撮影に勤しんできた経験から言えることですが、自分がその被写体にカメラを向けて撮影するにあたり、どのような気持ちで向き合うのかという心のスタンスの違いは最終的に写した一枚のなかに如実に顕れるものだと思います。

いざシャッターを切る段になってからイメージが大事とか色々あれこれと考えながらカメラを振り回していると、結果的に何と何を入れて撮ったのかイマイチ解りづらい結果になったり、単に雑念が増して失敗に終わるだけといったことになりがちなので、本番はシンプルになるべく余計なことを考えないほうが無難です。
 
その被写体を撮ろうと決めた最初の心の挙動が核となって結果に反映されます。

自分が最初にその写真を撮ろうと決めた時の装いのない始めの動機が結果である作品から伝わる個性や印象に強く結びつくと思います。

なので、常に自分の心のうちに何があって結果的にどういったニュアンスを込めたのかを自己観察することが大切だと考えています。

ここからはより幅広い意味で内観的な話になりますが、これまで自分の中で到底見つけることは出来ないだろうと信じて丸ごと棚上げしてきたある問いかけに対して今この時にこそ、その問いかけの答えを見出さなければならないと切実に思うようになりました。

写真撮影に関しても、この難しい問いかけに対して明確なものでないにしても、一応の回答を見出さなければ、これまでよりも一歩進んだ表現の領域に入ることが出来ないのではないかと感じています。

鉄道のような人工的な機能物や、または自然風景のように直接人間が関わらなくとも成立している分野に触れる際は間接的な表現に徹することで避け続けることも出来ますが、こと直接的に人間そのものを扱い表現しようとする個人的な創作においては、この問い掛けに対して段階的に答えを見出し続ける必要がより一層増してきます。

この難解そうで実は単純明快な問いかけが一体何を意味するものなのかを言葉だけで説明することは難しいですが、いずれ近いうちにそれらを表現できる端緒のようなものを見つけられそうだという予感はあります。

いずれにしてもこれまで長らく思考してきたことを実践に移すことあるのみです。

結果と結論はいずれ後からついてくると気楽に考えています。

来月以降、徐々に暑さも過ぎ去って、いよいよ秋が深まり始めますが、今夏をもって北斗星が廃止された後も来冬までカシオペアとはまなすが存続することが決まりそのことだけは素直に喜んでいます。

これまでの撮影スタンスの延長線にすぎませんんが、北斗星までで撮りきることの出来なかった若干のカットに限定して再び撮影に出ようと考えています。

これまでのスタンスから新しい表現のスタンスへ移行と飛躍を図ろうとするこの時期でも変わらず大切なことは、自分本来のスタンスを見失わず未消化のカットをものにして一時代の記録集を完成させることです。






 
にゃんちょんさんが突然わが家にやってきてからもう間もなく三年が経とうとしていますが、今となっては居なかった時期が想像できないほど無くてはならない大切な存在になっています。そんなにゃんちょんさんは猛烈に自己主張が強い甘えん坊さんで、ほんの少しの間だけ離れているだけで不安になる心配性さんでもあります。こうしてブログを書いている最中も横に置いてあるカメラバックの上に陣取って離れようとしません(汗)

こちらがどこかに出かけてしまわないようブロックしているのかもしれませんが、そんなイタイケなにゃんちょんさんに過度のストレスをかけないためにも特別な目的や用事がない限り長時間の外出はなるべく控えるようにしています。



まったく至らない飼い主ですが、生き物を飼う上で第一の心得として、できるだけにゃんちょんさん中心の生活を心がけ、そのために自分の行動範囲や時間がある程度制限されることは仕方のないことだと一応の自覚をしているつもりです。

何かを新たに得るとその分だけ反対の何かを諦めなければならないということは自然の法則です。

これまで体調面以外は比較的自由気ままに時間を使える恵まれた条件でしたが、これからはインドア中心で本業の小説執筆により集中して没頭するよう上からのお達しが来ている気がします。

悪戦苦闘している哀れな飼い主をいつも傍らから時に手強い自己主張を交えながら見守っていてくれるにゃんちょんさんに今日も変わらず感謝です。
 
 

PR
この記事にコメントする
お名前
タイトル
文字色
メールアドレス
URL
コメント
パスワード   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
カレンダー
04 2024/05 06
S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31
ご来客数
ブログ内検索
プロフィール
HN:
鈍行翼
年齢:
42
性別:
男性
誕生日:
1982/05/07
職業:
エア作家/にわか写真家
趣味:
鉄道と写真ともろもろ・・・
自己紹介:
バセドウ病罹患者(勝手に寛解中)。

発病から10年以上経ちましたがようやく沈静化へ向かいつつある今日この頃。同時に人生の在り方を模索し続け小説という創作物に結晶化することを日々の生業とする。写真撮影は豊かな創造性とニュアンスの源泉です。

写真撮影の友:PENTAX K10Dと愉快なオールドレンズたち。
コンパクトはRICOH GX-8、R10、ケータイカメラCA006
フィルムカメラはPENTAX SPF、RICOH R1s、GR1s

「目指す場所があるからいつだって頑張れる!」
最新CM
[03/29 鈍行翼]
[03/29 北海道鉄道観光資源研究会 永山]
[07/14 鈍行翼]
[07/13 Mori]
[09/17 鈍行翼]
[09/13 神山卓也(リンク先は「美唄鉄道旧東明駅訪問記」)]
[10/15 鈍行翼]
[10/07 チョッパ]
アーカイブ
アクセス解析
フリーエリア
最新トラックバック
忍者ブログ [PR]